ファーストキス 1ST KISS ― 2025年02月28日

今日も暇つぶしに映画を観に行くが、観たい映画がない。「怪物」の脚本家坂元裕二と「ラストマイル」の監督塚原あゆ子が初タッグを組んだ恋愛映画ということで、もしかしたら良いかもと思い選んだのが「ファーストキス 1ST KISS」。結婚15年目の夫を事故で亡くした硯カンナは、夫との倦怠期を経て不仲だった。第二の人生を歩み始めた矢先、タイムトラベルの力で過去に戻り、駈と再会。再び恋に落ちたカンナは、駈を事故から救うことを決意する。カンナ役に松たか子、駈役に松村北斗、天馬市郎役にリリー・フランキー、里津役に吉岡里帆、世木杏里役に森七菜が出演。率直な感想は「柳の下にいつも泥鰌はいない」だ。松たか子の演技は相変わらず上手いし、ドラマで売れっ子の松村北斗も良い味を出している。松たか子の15年の若返りをCGで修正するだけでは無理があるが、あんな若い声が出せるのはどうしてだろう。本人の演技かそれともコンピューター合成なのか知りたいところだ。ただ、お決まりのタイムスリップものにはもう飽きた。未来を修正するために現代と行き来する手法は使い古されている。吉岡里帆や森七菜も「出せば良い」という使われ方をしている気がする。
ベビーカーの転落を救って命を落とす松村の過去を変えようとする筋書きだが、その転落事故を修正する筋書きが欲しかった。まぁ、そうしてしまうとクライマックスの感動的な愛の筋書きが無くなってしまうので仕方がないけれど、夫婦愛を無垢の人類愛と比べ、死んでも永久にというのは映画あるあるだけど偽善っぽく感じてしまう。恋愛は良いところを見つけ、結婚は悪いところを見つけるという言葉は胸に刺さった。
ベビーカーの転落を救って命を落とす松村の過去を変えようとする筋書きだが、その転落事故を修正する筋書きが欲しかった。まぁ、そうしてしまうとクライマックスの感動的な愛の筋書きが無くなってしまうので仕方がないけれど、夫婦愛を無垢の人類愛と比べ、死んでも永久にというのは映画あるあるだけど偽善っぽく感じてしまう。恋愛は良いところを見つけ、結婚は悪いところを見つけるという言葉は胸に刺さった。