ジェット風船ポンプ付きで復活 ― 2025年03月18日

阪神の応援名物「ジェット風船」飛ばしの完全復活が模索されている。甲子園球場での巨人とのオープン戦で、七回裏の攻撃前にファンが風船を飛ばす実証実験が行われた。新型コロナの影響で2020年から中止されていたが、今回の実験を踏まえ、再開の可否が検討される。約4万2千人の観客が詰めかけた試合では、来場者に風船2個と専用の手動空気入れポンプが無料配布され、飛沫防止策が講じられた。七回表終了後に膨らませるよう案内されたが、五回頃からすでにポンプの音が響き、一部のファンの興奮が抑えきれない様子も見られた。風船飛ばしはDeNA、広島、楽天、西武、ソフトバンクではすでに再開されており、阪神でも伝統の応援スタイルとして復活が模索されてきた。風船の回収作業も課題とされたが、多くのファンが自主的に拾い集め、スタッフの作業を手伝う姿もあった。一方で、無料配布された風船と専用ポンプがネットで高額転売される事態が発生し、球団関係者は「残念」とコメント。また、「観戦の妨げになる」「ルールを守らない人がいる」といった反対意見も寄せられた。4月13日の中日戦でも実証実験を行い、アンケート結果をもとに再開の可否が決定される予定だ。ジェット風船は、1985年の阪神タイガース優勝時に甲子園球場を埋め尽くした風船が話題となり、以降、各球場で飛ばされるようになった。プロ野球では、7回の攻撃前(ラッキー7)や試合勝利時に飛ばすのが定番となり、応援文化の一部として定着している。
かつて阪神ファンは、ジェット風船を購入してからスタンドに入るのが当たり前だった。しかし、新型コロナの流行により「風船を飛ばすな」「応援もするな」「マスクをつけろ」といった飛沫感染防止策が徹底された。日本でマスクの着用義務が緩和されたのは2023年3月だが、大リーグでは2021年5月頃、ワクチン接種の進展に伴い規制が緩和され、通常の観戦スタイルに戻っていた。テレビでマスクなしの観戦を目にし、日本の対応にもどかしさを感じた人も多かったのではないか。日本人は、一度決めたルールをなかなか撤廃できない国民性がある。その名残がジェット風船専用ポンプの義務付けともいえる。応援や歓声でも飛沫は飛ぶのだから、ポンプ使用をマナーとすることには疑問も残る。しかし、子どもや高齢者でも難なく膨らませられるため、利便性の面では受け入れやすいかもしれない。
かつて阪神ファンは、ジェット風船を購入してからスタンドに入るのが当たり前だった。しかし、新型コロナの流行により「風船を飛ばすな」「応援もするな」「マスクをつけろ」といった飛沫感染防止策が徹底された。日本でマスクの着用義務が緩和されたのは2023年3月だが、大リーグでは2021年5月頃、ワクチン接種の進展に伴い規制が緩和され、通常の観戦スタイルに戻っていた。テレビでマスクなしの観戦を目にし、日本の対応にもどかしさを感じた人も多かったのではないか。日本人は、一度決めたルールをなかなか撤廃できない国民性がある。その名残がジェット風船専用ポンプの義務付けともいえる。応援や歓声でも飛沫は飛ぶのだから、ポンプ使用をマナーとすることには疑問も残る。しかし、子どもや高齢者でも難なく膨らませられるため、利便性の面では受け入れやすいかもしれない。