ガソリン税“廃止”の迷走劇 ― 2025年06月22日
国会終盤に突如提出された「ガソリン税の暫定税率廃止法案」が、永田町に波紋を広げた。6月20日、野党7党が結集して衆議院に法案を提出、スピード可決に持ち込んだ。しかし、参議院では翌21日という異例の土曜審議が行われたにもかかわらず、採決には至らず。22日の会期末を迎え、法案はあっさりと“自然死”を迎えた。一見すれば「国民の味方」を気取ったかに見える野党。だが、その裏にはしたたかな戦略と制度の“落とし穴”があった。掲げたのは「暫定税率廃止」という、選挙前には絶大な支持を集めそうなキャッチーなワード。これに対し与党は、「代替財源も示さず、どうせ通らないことを見越した政治ショー」と切り捨てた。実際、政治の裏側を知る関係者は冷ややかだ。というのも、憲法59条では、参院で否決されても衆院で3分の2以上の賛成があれば再可決できるルートが用意されている。だが、この“奥の手”が使えるのは「参院で採決された場合」に限る。今回は“審議未了”のまま会期終了を迎えたことで、衆院での再可決すらできなかったのだ。
仮にこの法案が5月末までに提出されていれば、参院での否決→衆院再可決という“王道プロセス”を踏む時間も、場合によっては内閣不信任案を絡めた大勝負に持ち込む余地もあった。しかし、実際の提出は会期末ギリギリ。これには永田町界隈でも「狙った遅延か?」「政局目当てのアリバイ作りでは?」といった声が飛び交っている。さらに今回、国会の会期延長の要請は一切なし。延長には内閣の閣議決定が必要だが、それも動かず、野党側に残された切り札は“内閣不信任決議”だけだった。だがそれすら見送られ、結局、審議は尻切れトンボに終わり、法案は政治の海に沈んだ。「政治的パフォーマンス」か「制度への挑戦」か。この一件が露わにしたのは、理念よりもスケジュール、政策よりも見せ方を優先する、今の国会の“空虚なリアリティ”だ。舞台裏では、選挙をにらんだ駆け引きが交錯し、信念と戦略がせめぎ合う。永田町の「演技合戦」は、まだまだ終わりそうにないが、日々値上げに苦しむ国民にとっては迷惑な話でしかない。
仮にこの法案が5月末までに提出されていれば、参院での否決→衆院再可決という“王道プロセス”を踏む時間も、場合によっては内閣不信任案を絡めた大勝負に持ち込む余地もあった。しかし、実際の提出は会期末ギリギリ。これには永田町界隈でも「狙った遅延か?」「政局目当てのアリバイ作りでは?」といった声が飛び交っている。さらに今回、国会の会期延長の要請は一切なし。延長には内閣の閣議決定が必要だが、それも動かず、野党側に残された切り札は“内閣不信任決議”だけだった。だがそれすら見送られ、結局、審議は尻切れトンボに終わり、法案は政治の海に沈んだ。「政治的パフォーマンス」か「制度への挑戦」か。この一件が露わにしたのは、理念よりもスケジュール、政策よりも見せ方を優先する、今の国会の“空虚なリアリティ”だ。舞台裏では、選挙をにらんだ駆け引きが交錯し、信念と戦略がせめぎ合う。永田町の「演技合戦」は、まだまだ終わりそうにないが、日々値上げに苦しむ国民にとっては迷惑な話でしかない。