負ければ賊軍2023年12月07日

戦いに勝ったほうが正義になり、負けたほうが不義となる。道理はどうあれ強い者が正義者となるというたとえだ。今日メディアを賑わした二つの報道がある。木原誠二・前官房副長官の妻の元・夫が2006年に死亡したことについて、遺族側が、元・夫を司法解剖した医師と11月24日に初めて直接面会し、自殺と断定できないとする見解を確認したことがわかったとしてテレビ東京が報道した。死因の種類を「自殺」ではなく、「その他及び不詳の外因」と結論付けているのだ、この話は半年以上前からネットを賑わせたが、地上波では一切取り上げられなかった。時の政府の副官房長官を出すことはできないが、組閣で放り出され、政治資金パーティーのキックバック問題で弱った自民党議員なら地上波が叩いてもお咎めなしだと判断したのだろう。

ひるがえり出版大手KADOKAWAは、2024年1月に発売予定だったLGBTQに関する翻訳書を発売中止し当事者に謝罪した。「ジェンダーに関する欧米での事象等を通じて国内読者で議論を深めていくきっかけになればと刊行を予定しておりましたが、タイトルやキャッチコピーの内容により結果的に当事者の方を傷つけることとなり、誠に申し訳ございません」と公式サイトに謝罪文を掲載。刊行を中止することを発表した。LGBTQに関しては6月の法律制定から最高裁の女子トイレ使用禁止の違憲判決などの世の中の流れを読んだ決断だろうが、勝てば官軍負ければ賊軍の明治時代と何も変わらない。道理は通らないし言論の自由はいまだにない。

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