弘前城・白神山地 ― 2025年07月12日
今朝の青森は23度。まだまだ涼しい。茹だる京都の皆さんには申し訳ないが、東北の夏は別世界だ。弘前城の開門と同時に訪ねてみた。弘前城は、津軽藩の藩庁として1609年に築城が始まり、1611年に完成した。築いたのは、初代藩主・津軽為信の跡を継いだ信枚(のぶひら)である。現存する天守は、1810年に再建されたもので、東北で唯一の現存天守だ。三層三階の木造で、小ぶりながら風格と重みを湛えている。春には約2,000本の桜が咲き誇り、天守と桜の競演は全国にも知られる。
そんな弘前城だが、現在は曳屋工事の最中。長年の風雪と凍結・融解の繰り返しで石垣にゆがみが生じ、ついに修復が必要になった。天守は元々、天守台の東南角に建っていたが、石垣の積み直しのため仮移転中。言われてみれば、今は本丸のど真ん中に、ちょこんと所在なげに座っている。移動といっても、もちろんそのまま運んだのではない。鉄骨で補強し、慎重にずらして運ぶ。ボロボロのままでは崩れてしまうからだ。これほどの作業をしてまで元の姿を守ろうとする人々の熱意には、頭が下がる。お城は建て替えれば良いというものではない。コンクリートの名古屋城も中には入れない状態で、経年劣化はなんでも同じだ。全国で木造復元や保存の取組は現在30件以上が進行中だ。なかでも壮大なのは熊本城。地震で石垣が崩れ、完成予定は2052年というから気が遠くなる。弘前城の元の場所への帰還は、来年の春には間に合うらしい。桜咲く頃、また訪れてみたいものだ。
その後、旅行定番の洋館や由緒正しい禅寺の街並みを抜けて白神山地世界遺産センターへ。だがここで少し醒めた気分になった。どこのセンターでも「デジタル演出」や「バーチャル体験」に金をかけているが、結局「自然を守れ」という一方通行の押し付けに思える。土曜日とはいえ客はまばら、受付でかしこまって座ってないで、君らの声と熱で語ってほしい。上映があるというので300円払ってシアターに入ったが、150人規模の会場には私とおばちゃん二人きり。映像は確かに美しかったし、金のかかった立派なものだった。でも見終えてロビーを振り返ると、職員が二人がかりで客に道案内をしていた。熱意はある。でもなんだか歯車がずれているように感じて、そっとセンターを後にした。
今夜はさらに山奥、暗門渓谷のアクアグリーンビレッジANMONでキャンプ。テントは5張りほどで、ナマハゲキャンプ場のような“完全ボッチ”ではないのがありがたい。トイレの壁には「クマが出るぞ」と張り紙。まあ、東北の山だし、これくらいのスリルはご愛嬌だ。夜はぐっと冷え込んできた。冬用のジャンパーを引っ張り出して、ようやくちょうどいい。焚き火用の薪は、道の駅で買った500円のものの方が、キャンプ場で売っていた800円のより長持ちする。今夜も焚き火の前でバーボンを傾けて眠るつもりだ。明日は竜飛岬へ向かう。
そんな弘前城だが、現在は曳屋工事の最中。長年の風雪と凍結・融解の繰り返しで石垣にゆがみが生じ、ついに修復が必要になった。天守は元々、天守台の東南角に建っていたが、石垣の積み直しのため仮移転中。言われてみれば、今は本丸のど真ん中に、ちょこんと所在なげに座っている。移動といっても、もちろんそのまま運んだのではない。鉄骨で補強し、慎重にずらして運ぶ。ボロボロのままでは崩れてしまうからだ。これほどの作業をしてまで元の姿を守ろうとする人々の熱意には、頭が下がる。お城は建て替えれば良いというものではない。コンクリートの名古屋城も中には入れない状態で、経年劣化はなんでも同じだ。全国で木造復元や保存の取組は現在30件以上が進行中だ。なかでも壮大なのは熊本城。地震で石垣が崩れ、完成予定は2052年というから気が遠くなる。弘前城の元の場所への帰還は、来年の春には間に合うらしい。桜咲く頃、また訪れてみたいものだ。
その後、旅行定番の洋館や由緒正しい禅寺の街並みを抜けて白神山地世界遺産センターへ。だがここで少し醒めた気分になった。どこのセンターでも「デジタル演出」や「バーチャル体験」に金をかけているが、結局「自然を守れ」という一方通行の押し付けに思える。土曜日とはいえ客はまばら、受付でかしこまって座ってないで、君らの声と熱で語ってほしい。上映があるというので300円払ってシアターに入ったが、150人規模の会場には私とおばちゃん二人きり。映像は確かに美しかったし、金のかかった立派なものだった。でも見終えてロビーを振り返ると、職員が二人がかりで客に道案内をしていた。熱意はある。でもなんだか歯車がずれているように感じて、そっとセンターを後にした。
今夜はさらに山奥、暗門渓谷のアクアグリーンビレッジANMONでキャンプ。テントは5張りほどで、ナマハゲキャンプ場のような“完全ボッチ”ではないのがありがたい。トイレの壁には「クマが出るぞ」と張り紙。まあ、東北の山だし、これくらいのスリルはご愛嬌だ。夜はぐっと冷え込んできた。冬用のジャンパーを引っ張り出して、ようやくちょうどいい。焚き火用の薪は、道の駅で買った500円のものの方が、キャンプ場で売っていた800円のより長持ちする。今夜も焚き火の前でバーボンを傾けて眠るつもりだ。明日は竜飛岬へ向かう。