PECSサークル2023年03月03日

先日のPECSサークルのアンケートのまとめをした。受講者は概ね満足をしてくれた結果だった。感想の中には、これほど素晴らしいメソッドなのになかなか広がらないことに憤りを感じている方もおられた。PECSを初めて受講したときにこれだと思って発語のない重度自閉症に教えてきたが、関係する支援学校や家庭にPECSの受講を促してもなかなか受け入れてもらえずスケジュールや絵カードコミュニケーションが卒業とともに使える機会がなくなる思うと悔しいという意見等は本当にその通りだと思う。自閉症診断を受けすぐにPECS を教えてもらえる制度ができれば深刻な問題行動や強度行動障害も減るのではないかという意見もその通りだ。ネグロン講師が教育現場を変えるのは保護者の力だと言われるが、保護者の中でも絵カードコミュニケーションを家庭で取組んでくれない方は少なくはない。

読み書きを学校で教えてくれるなという保護者はいないがPECSはそうはいかない。ヘレンケラーに言葉を教えるサリバン先生が悪戦苦闘なのは、いきなり口話を教えているからだが、PECSはもっと穏やかに楽しく教えることができるのだということが世の中に広がらないのは何故だろう。せめて、自閉症診断のある人にPECSを治療として保険点数を認めてくれればもう少し認知されるのだろうか。正しいメソッドが広がらないことにこの20年悶々としている。けれどもだからこそこのメソッドを広げようとする組織が必要なのだ。政治家を巻き込むしかないのかなとも思う。
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