ザ・ホエール ― 2023年04月20日
ブレンダン・フレイザーがアカデミー主演男優賞をとった映画「ザ・ホエール」を観た。映画の舞台は、超肥満で死にかけのフレイザーの居室だけを撮り続けていく。フレイザー演じるバイの父親が母娘を捨て、カルト宗教に傷ついたゲイの男と暮らすが男は死に、傷心した父親は過食症で歩行もできない程の肥満男と化す。その父親の死際の一週間を描く。映画と言うより舞台劇のような展開だ。父親を訪問する看護師は死んだ男の姉。男と同じカルト宗教にはまった青年が何度も訪問してきて世界終末は祝福の時だと死にかけの父親に説く。父親は7年前に捨てた娘に連絡して最期を過ごそうとするが、思春期の娘は訪問の度に父に罵詈雑言を浴びせて行く。
映画の最後は見てのお楽しみだが、居室だけの役者のやり取りを撮った映画にしては飽きないで観ることができた。目まぐるしく展開するがそれに飽きてしまう同じアカデミー賞のエブエブとは大違いだ。小説「白鯨」が陳腐だと書いた娘のエッセイを何度も読み返し、正直に書く娘を愛し続ける文学者としての父親の気持ちが良く描かれている。最初はこんな肥満の役者がいるかと驚いたが、45キロのファットスーツを着こなした全身メイクと後で知った。ハムナプトラの主役リック・オコーネル演じるブレンダン・フレイザーと最後まで気が付かなかった。
映画の最後は見てのお楽しみだが、居室だけの役者のやり取りを撮った映画にしては飽きないで観ることができた。目まぐるしく展開するがそれに飽きてしまう同じアカデミー賞のエブエブとは大違いだ。小説「白鯨」が陳腐だと書いた娘のエッセイを何度も読み返し、正直に書く娘を愛し続ける文学者としての父親の気持ちが良く描かれている。最初はこんな肥満の役者がいるかと驚いたが、45キロのファットスーツを着こなした全身メイクと後で知った。ハムナプトラの主役リック・オコーネル演じるブレンダン・フレイザーと最後まで気が付かなかった。