日本流EC・アスクル大混乱 ― 2025年10月22日
ティッシュもトナーも届かない。先日、EC大手アスクルがランサムウェア攻撃を受け、注文と出荷のシステムが完全に止まった。会社の備品はおろか、個人で頼んだ洗剤や文房具すら発送できない“ネット通販のブラックアウト”である。しかも被害はアスクル本体だけではなかった。無印良品、ロフト、オフィス用品を扱う提携企業にも影響が広がり、在庫も配送もストップ。ネット注文社会の便利さが、一夜にして「紙も買えない不便さ」に変わった。EC企業の命は「早い・正確・止まらない」ことにある。その心臓部を止めてしまったのだから、単なるトラブルでは済まない。これは“技術の問題”ではなく、“経営の怠慢”である。
多くの日本企業がそうであるように、アスクルもセキュリティ対策を「システム部門の仕事」と思い込んでいた。経営陣は「売上が止まる方が怖い」と例外対応を許し、営業現場は「取引先の都合」を優先して安全ルールを緩める。その結果、外部との接続経路──つまり“デジタルの裏口”が開いたままになり、攻撃者に見事に突かれた。今回の侵入経路は物流子会社との接続ルートだったとされる。つまり、倉庫を動かすために設けた便利な線が、結果的にウイルスの侵入口になったのだ。まるで「ドアを開けっ放しにしておきながら、空き巣に入られた」と嘆くようなもの。
本来、EC企業は「24時間つながりっぱなし」で「個人情報の宝庫」なのだから、ゼロトラスト(誰も信用せず確認を重ねる)型の仕組みを作るのが当たり前だ。にもかかわらず、アスクルは取引先ごとに違うルールを適用し、統一的な防御を怠った。これは“ミス”ではなく、“業界への背信”に等しい。消費者にとっては、単に「荷物が遅れた」話ではない。個人情報がどこまで流出したのか、誰も明確に説明できていない。アスクルは便利な日用品を届けてきたが、同時に“安心”までは届けていなかったということだ。
そしてこの失態は、アスクル一社の問題にとどまらない。
海外では、サイバー対策の責任者(CISO)が経営ボードに入り、契約から監査まで一貫して防御を仕組化している。対して日本企業は「善意と根性」でセキュリティを守ろうとする。昭和の品質管理を、令和のサイバー空間に持ち込んだ結果がこれである。
アスクルの名は「明日来る」から取られているという。だが、今回の事件で私たちが痛感したのは、「安全対策が明日まで来なかった」現実だ。ネット社会では、便利の裏にこそ最大のリスクが潜む。コピー用紙が届く前に、信頼が消える。それが、アスクル事件が突きつけた“日本式デジタル経営”の末路である。
多くの日本企業がそうであるように、アスクルもセキュリティ対策を「システム部門の仕事」と思い込んでいた。経営陣は「売上が止まる方が怖い」と例外対応を許し、営業現場は「取引先の都合」を優先して安全ルールを緩める。その結果、外部との接続経路──つまり“デジタルの裏口”が開いたままになり、攻撃者に見事に突かれた。今回の侵入経路は物流子会社との接続ルートだったとされる。つまり、倉庫を動かすために設けた便利な線が、結果的にウイルスの侵入口になったのだ。まるで「ドアを開けっ放しにしておきながら、空き巣に入られた」と嘆くようなもの。
本来、EC企業は「24時間つながりっぱなし」で「個人情報の宝庫」なのだから、ゼロトラスト(誰も信用せず確認を重ねる)型の仕組みを作るのが当たり前だ。にもかかわらず、アスクルは取引先ごとに違うルールを適用し、統一的な防御を怠った。これは“ミス”ではなく、“業界への背信”に等しい。消費者にとっては、単に「荷物が遅れた」話ではない。個人情報がどこまで流出したのか、誰も明確に説明できていない。アスクルは便利な日用品を届けてきたが、同時に“安心”までは届けていなかったということだ。
そしてこの失態は、アスクル一社の問題にとどまらない。
海外では、サイバー対策の責任者(CISO)が経営ボードに入り、契約から監査まで一貫して防御を仕組化している。対して日本企業は「善意と根性」でセキュリティを守ろうとする。昭和の品質管理を、令和のサイバー空間に持ち込んだ結果がこれである。
アスクルの名は「明日来る」から取られているという。だが、今回の事件で私たちが痛感したのは、「安全対策が明日まで来なかった」現実だ。ネット社会では、便利の裏にこそ最大のリスクが潜む。コピー用紙が届く前に、信頼が消える。それが、アスクル事件が突きつけた“日本式デジタル経営”の末路である。
晩酌を直撃したランサムウェア ― 2025年10月04日
Windows11のアップデートを、あーでもないこーでもないと格闘してようやくインストールしたのに、ふと調べたらMBR仕様が起動するアップデート版は保守期間がすでに終了。2週間の努力が華麗に「無駄遣い」認定された。PCと私、どっちが旧式なんだろうとしばし考え込む。そんな矢先に発表されたのがWindows11の25H2アップデート版。試しに古いVAIOに入れてみたら、これが意外と通ってしまった。ただしタッチパッドは死んだまま、Bluetoothも冬眠中。まるで「動くけど走らない中古車」を押し付けられた気分だ。それでも一応はアップデートが届くので、まあ良しとする。
一方で、旧BIOSでMBR起動しかできない骨董級マシンは門前払い。そこで救世主として登場したのがLinuxMint。調べてみるとLinuxは世界で1億台、そのうちMintは900万台も動いているという。これなら旧BIOSでもスイスイ動き、しかも最新バージョンは2029年まで保守される。Windowsの短命サイクルに振り回されるより、むしろこっちの方が安心かもしれない。そんなわけでMintをインストールしながら「ふぅ、やっと平和が訪れた」と思ったら、ニュースサイトから飛び込んできたのは「アサヒグループ、ランサムウェア感染」の見出し。私のパソコン1台の騒ぎどころではない。システムが止まったせいで、コンビニからビールやチューハイが消える事態に発展したという。これ、下手したら私の晩酌ライフに直撃する大事件じゃないか。
考えてみれば、企業の情報システムって今や冷蔵庫や電気と同じくらい社会インフラだ。DDoS攻撃みたいに防ぎきれないものもあるけれど、ランサムウェアなんて内部設計や運用でかなり対策できるはず。多層防御とかゼロトラストとか横文字が並ぶけど、要するに「ちゃんと備えとけ」って話だ。それなのに全国規模でシステムが止まる──これは怠慢と呼ばれても仕方がない。ここ5年だけでもKADOKAWA、名古屋港、HOYAといった大企業が同じ目に遭っている。サイバー攻撃はもはや夏の蚊みたいなもので、毎年必ず出るのに「まあ大丈夫だろう」で刺されるパターン。
結局セキュリティは「何も起きないこと」が成果だから地味に扱われる。でも、その地味さを軽視した結果、社会全体に迷惑をかけるなら、それは経済合理性じゃなくてただのズボラだ。池井戸潤の『空飛ぶタイヤ』を思い出す。大企業の見えないリスクが下請けや消費者にしわ寄せされる構図は、サイバー攻撃にもぴったり重なる。責任をあいまいにして、公共性を軽んじて、最後に信頼を失う──お決まりの三段落ちだ。
結局のところ、企業は「儲けるため」にあるだけじゃない。「迷惑をかけない」存在でないと社会が困る。パソコンのドライバー探しに右往左往する私でさえ、ちょっとはその自覚がある。大企業がそれを忘れていたら笑えない。
というわけで今日の教訓。
「古いPCはLinuxで延命、企業はセキュリティで延命」
どちらもサボると、酒の一杯さえ失うことになるのだ。
一方で、旧BIOSでMBR起動しかできない骨董級マシンは門前払い。そこで救世主として登場したのがLinuxMint。調べてみるとLinuxは世界で1億台、そのうちMintは900万台も動いているという。これなら旧BIOSでもスイスイ動き、しかも最新バージョンは2029年まで保守される。Windowsの短命サイクルに振り回されるより、むしろこっちの方が安心かもしれない。そんなわけでMintをインストールしながら「ふぅ、やっと平和が訪れた」と思ったら、ニュースサイトから飛び込んできたのは「アサヒグループ、ランサムウェア感染」の見出し。私のパソコン1台の騒ぎどころではない。システムが止まったせいで、コンビニからビールやチューハイが消える事態に発展したという。これ、下手したら私の晩酌ライフに直撃する大事件じゃないか。
考えてみれば、企業の情報システムって今や冷蔵庫や電気と同じくらい社会インフラだ。DDoS攻撃みたいに防ぎきれないものもあるけれど、ランサムウェアなんて内部設計や運用でかなり対策できるはず。多層防御とかゼロトラストとか横文字が並ぶけど、要するに「ちゃんと備えとけ」って話だ。それなのに全国規模でシステムが止まる──これは怠慢と呼ばれても仕方がない。ここ5年だけでもKADOKAWA、名古屋港、HOYAといった大企業が同じ目に遭っている。サイバー攻撃はもはや夏の蚊みたいなもので、毎年必ず出るのに「まあ大丈夫だろう」で刺されるパターン。
結局セキュリティは「何も起きないこと」が成果だから地味に扱われる。でも、その地味さを軽視した結果、社会全体に迷惑をかけるなら、それは経済合理性じゃなくてただのズボラだ。池井戸潤の『空飛ぶタイヤ』を思い出す。大企業の見えないリスクが下請けや消費者にしわ寄せされる構図は、サイバー攻撃にもぴったり重なる。責任をあいまいにして、公共性を軽んじて、最後に信頼を失う──お決まりの三段落ちだ。
結局のところ、企業は「儲けるため」にあるだけじゃない。「迷惑をかけない」存在でないと社会が困る。パソコンのドライバー探しに右往左往する私でさえ、ちょっとはその自覚がある。大企業がそれを忘れていたら笑えない。
というわけで今日の教訓。
「古いPCはLinuxで延命、企業はセキュリティで延命」
どちらもサボると、酒の一杯さえ失うことになるのだ。
旧PCでwindows11起動 ― 2025年10月01日
知人から「13年前のPCをWindows 11にアップグレードできないか」と頼まれ、つい軽く「できますよ」なんて言ってしまったのが運の尽き。あれから2週間。やっとの思いで、あの青い花みたいな「Bloom」デザインのデスクトップにたどり着いた。いやぁ、長かった。
最初の難関は、まさかのUSBブート非対応。え、今どきそんな仕様ある? Rufusで作ったUSBインストーラーが使えないから、泣く泣くブルーレイドライブを頼るしかなかった。しかも、標準のWindows 11ディスクは「GPT方式」で、この古いBIOSでは起動すらできないときた。開始5分でいきなり詰みそうになる。
ここで思いついたのが、Rufusの「MBR方式変換機能」。これをブルーレイに応用すればいけるんじゃない?と期待して、BD-REに何度も書き込むも、肝心のブートマネージャーが作成されない。時間を無駄に消費するだけの地獄タイム。
そこでAIに相談。すると「SSDをMBR仕様にして起動してみれば?」と提案。なるほど!と飛びつくも、Rufusの「Windows To Go」モードではブートマネージャーが作られない。さらにAIがボソッと、「最新の24H2はMBRで動かないかも」なんて言い出す。おい、それを最初に言え!
方針転換。ネットの片隅から古い「21H2」のISOを拾ってきて、RufusでMBR仕様にしたら……なんと一発成功!あの2週間は何だったんだろう。ちなみにインストール後も「更新が必要」マークが消えないけど、まあこれは愛嬌ってことで。
AIは「完璧です!」なんて調子よく褒めてきたけど、冷静に考えれば「古いバージョン試してみたら?」と提案したのは自分。AIはあくまでこっちの指示に従っただけ。結局、最適解を導けるかは人間のひらめき次第なのだ。
そうして胸をなでおろしたのも束の間。「21H2のサポート、いつまでだっけ?」とAIに聞いたら、しれっと「2023年10月までです」と返してくる。は? もう終わってるじゃん! さらに「MBRで安定する23H2も、今年11月で終了です」とトドメ。……おいおい、ダメじゃん。
結論。2週間の格闘で学んだのは「AIは便利だけど人間の思惑までは読んでくれない」ってこと。そして、古いPCにWindows 11を入れるのは“できる”けど、“使える”とは限らないってこと。いやはや、笑うしかない。
お疲れ、自分。そして、お前もな、コパイロット君。
最初の難関は、まさかのUSBブート非対応。え、今どきそんな仕様ある? Rufusで作ったUSBインストーラーが使えないから、泣く泣くブルーレイドライブを頼るしかなかった。しかも、標準のWindows 11ディスクは「GPT方式」で、この古いBIOSでは起動すらできないときた。開始5分でいきなり詰みそうになる。
ここで思いついたのが、Rufusの「MBR方式変換機能」。これをブルーレイに応用すればいけるんじゃない?と期待して、BD-REに何度も書き込むも、肝心のブートマネージャーが作成されない。時間を無駄に消費するだけの地獄タイム。
そこでAIに相談。すると「SSDをMBR仕様にして起動してみれば?」と提案。なるほど!と飛びつくも、Rufusの「Windows To Go」モードではブートマネージャーが作られない。さらにAIがボソッと、「最新の24H2はMBRで動かないかも」なんて言い出す。おい、それを最初に言え!
方針転換。ネットの片隅から古い「21H2」のISOを拾ってきて、RufusでMBR仕様にしたら……なんと一発成功!あの2週間は何だったんだろう。ちなみにインストール後も「更新が必要」マークが消えないけど、まあこれは愛嬌ってことで。
AIは「完璧です!」なんて調子よく褒めてきたけど、冷静に考えれば「古いバージョン試してみたら?」と提案したのは自分。AIはあくまでこっちの指示に従っただけ。結局、最適解を導けるかは人間のひらめき次第なのだ。
そうして胸をなでおろしたのも束の間。「21H2のサポート、いつまでだっけ?」とAIに聞いたら、しれっと「2023年10月までです」と返してくる。は? もう終わってるじゃん! さらに「MBRで安定する23H2も、今年11月で終了です」とトドメ。……おいおい、ダメじゃん。
結論。2週間の格闘で学んだのは「AIは便利だけど人間の思惑までは読んでくれない」ってこと。そして、古いPCにWindows 11を入れるのは“できる”けど、“使える”とは限らないってこと。いやはや、笑うしかない。
お疲れ、自分。そして、お前もな、コパイロット君。
PCキーボード交換 ― 2025年08月23日
棚の奥で眠っていたVAIOを、ふと思い立って引っ張り出した。再利用というより、再会に近い。2013年に購入したこの機体は、当初Windows 8で動いていたが、7年目にLinuxへと衣替えし、メモリを増設し、HDDをSSDに換装した。だが結局、使い勝手の良さに惹かれてWindows 11へと戻ってきた。気づけば、10年を超える付き合いになる。起動は問題なかった。だが、キーボードの一部が沈黙している。ドライバーの不具合かと疑い、Bluetoothで外部キーボードを接続してみると、あっさり動作した。どうやら内部配線が切れているらしい。使ってもいないのに、なぜ壊れるのか。そんな疑問を抱きながら、裏側から分解を始めたが、キーボードは外れない。そうだ、ノートPCは表側から外す仕様だった。昔の記憶が、埃を払うように蘇る。
基盤を元に戻すと、ビスが数個余った。まあ、動けばいいか。そう自分に言い聞かせながら、余ったビスを横目に作業を続ける。キーボードはプラスチックの留め具だけで固定されており、拍子抜けするほど簡単に外せた。フラットリボンケーブルとバックライト用のケーブルを外し、Amazonで送料込み2,500円ほどの交換用キーボードを購入。換装は拍子抜けするほどスムーズだった。1時間かけて全バラ分解した苦労は何だったのか。机の隅で、余ったビスが静かに笑っている。ただ、交換したバックライト付きキーボードは、隙間から光が漏れて文字が見づらい。できればバックライトを切りたい。だが、当初の仕様ではソフトウェアで制御されていたようで、Windows 11用のドライバーは提供されていない。発売から13年も経っているのだから、エンジニアが儲けにならないアップデートをするはずもない。そう思うと、少し寂しい。
それでも、このVAIOにはIntelのCore i7が搭載されている。まだ現役で戦えるスペックだ。だからこそ、もう少し使いやすくしたい。ネットの海を漂いながら、どこかのオタクがひっそりと置いてくれたドライバーを探してみることにする。この古参PCとの再会は、手間と諦めと、ほんの少しの希望が入り混じった小さな旅だった。余ったビスの数だけ、記憶が増えた気がする。
基盤を元に戻すと、ビスが数個余った。まあ、動けばいいか。そう自分に言い聞かせながら、余ったビスを横目に作業を続ける。キーボードはプラスチックの留め具だけで固定されており、拍子抜けするほど簡単に外せた。フラットリボンケーブルとバックライト用のケーブルを外し、Amazonで送料込み2,500円ほどの交換用キーボードを購入。換装は拍子抜けするほどスムーズだった。1時間かけて全バラ分解した苦労は何だったのか。机の隅で、余ったビスが静かに笑っている。ただ、交換したバックライト付きキーボードは、隙間から光が漏れて文字が見づらい。できればバックライトを切りたい。だが、当初の仕様ではソフトウェアで制御されていたようで、Windows 11用のドライバーは提供されていない。発売から13年も経っているのだから、エンジニアが儲けにならないアップデートをするはずもない。そう思うと、少し寂しい。
それでも、このVAIOにはIntelのCore i7が搭載されている。まだ現役で戦えるスペックだ。だからこそ、もう少し使いやすくしたい。ネットの海を漂いながら、どこかのオタクがひっそりと置いてくれたドライバーを探してみることにする。この古参PCとの再会は、手間と諦めと、ほんの少しの希望が入り混じった小さな旅だった。余ったビスの数だけ、記憶が増えた気がする。
BDの生産終了 ― 2025年03月27日
ブルーレイディスク(BD)市場は急速に縮小し、録画文化の終焉が迫っている。今年1月、ソニーグループがBDの生産終了を発表し、業界に大きな影響を与えた。背景には、動画配信サービスやクラウド保存の普及があり、手間のかかる光ディスクへの保存は敬遠される傾向にある。台湾のバーベイタムジャパンは生産継続を表明したものの、需要の減少は深刻で、BDやレコーダーの未来は不透明だ。録画機器の需要も減少しており、BDレコーダーの出荷台数はピーク時の15%程度まで落ち込んでいる。業界内ではさらなる撤退が懸念され、新製品の開発も抑制されている。一方で、動画配信では見られないコンテンツを保存したい「推し活」需要が一定の市場を維持しており、録画機器を重宝するユーザーも多い。BDやレコーダーが完全に消えるかは不明だが、「推し活」市場が最後の希望となっている。メーカーは現行製品の販売を継続しつつ、長期的な動向を注視する必要がある。録画文化の未来は、進化する消費者ニーズにどれだけ対応できるかにかかっている。光ディスク技術は、1980年代にアナログ映像・音声を記録するレーザーディスク(LD)から始まり進化を遂げてきた。1982年にはコンパクトディスク(CD)が登場し、音楽市場に革新をもたらした。その後、1995年にはDVDが映像記録媒体として普及し、4.7GBの容量を提供。2003年には高解像度映像に対応したブルーレイディスク(BD)が登場し、さらに大容量化が進んだ。
LDは昭和のカラオケスナックで使われ始め、当時はスナックのママが8トラックのカセットをガチャガチャと入れ替えていたが、ある日、大きな光ディスクを大事そうにプレーヤーに入れていたのを思い出す。映像が妙に艶めかしかったことが印象的だ。音楽CDの思い出といえば、MD(ミニディスク)に録音してお気に入りを作っていたが、再生汎用性の高いCD-Rに取って代わられ、MDはあっという間にお蔵入りした。平成に入るとMP3録音が主流となり、ディスクを持ち歩くこともなくなった。DVDは、レンタルビデオ店で映画を借りるのが流行した時代が最盛期だったが、これも10年ほどでネット配信に取って代わられた。パソコンはDVDやBDレコーダーが標準装備されているモデルを好んで購入していたが、最近はBDレコーダーを使う機会もなくなった。先日、隣人がBDを再生したいと言ってきたが、液晶テレビには留守録HDDしか接続されていなかった。しかし、プレイステーションがBD対応だったことを思い出し、試してみることに。作動音はするが映らない。原因はBDの裏表を逆に入れていたことだった。久しぶりに使うあまり、光ディスクの入れ方すら忘れていたのだ。光ディスクには、その変遷とともにたくさんの思い出が詰まっている。
LDは昭和のカラオケスナックで使われ始め、当時はスナックのママが8トラックのカセットをガチャガチャと入れ替えていたが、ある日、大きな光ディスクを大事そうにプレーヤーに入れていたのを思い出す。映像が妙に艶めかしかったことが印象的だ。音楽CDの思い出といえば、MD(ミニディスク)に録音してお気に入りを作っていたが、再生汎用性の高いCD-Rに取って代わられ、MDはあっという間にお蔵入りした。平成に入るとMP3録音が主流となり、ディスクを持ち歩くこともなくなった。DVDは、レンタルビデオ店で映画を借りるのが流行した時代が最盛期だったが、これも10年ほどでネット配信に取って代わられた。パソコンはDVDやBDレコーダーが標準装備されているモデルを好んで購入していたが、最近はBDレコーダーを使う機会もなくなった。先日、隣人がBDを再生したいと言ってきたが、液晶テレビには留守録HDDしか接続されていなかった。しかし、プレイステーションがBD対応だったことを思い出し、試してみることに。作動音はするが映らない。原因はBDの裏表を逆に入れていたことだった。久しぶりに使うあまり、光ディスクの入れ方すら忘れていたのだ。光ディスクには、その変遷とともにたくさんの思い出が詰まっている。
トラックボールマウス ― 2024年05月31日
10年使い続けたマウスの誤作動が目立ち始め電池を替えても回復しないのであきらめて新調することにした。最近トラックボールが流行のようなのでこれを試しに7000円で購入した。マウスの操作場所が狭くてマウスが当たって飲み物をこぼしたりするのが予防できるという。親指でトラックボールを転がすだけで良いので手首への負担も軽いとの宣伝だが、長年マウス動作に慣れ親しんだものには使い勝手が悪かった。とにかく親指動作だけでボールを転がして目的地点にポインターを移動するのがうまくいかない。特にテキストのドラッグアンドコピーがいけない。転がしたポインターが行き過ぎて微調整しようとすると、人差し指が左ボタンから離れてしまい一からやり直しとなる。これを防ぐにはかなり強い握力でトラックボールマウスをつかみ続ける必要があり肩が凝ってしまった。
あきらめて、普通のブルートゥースマウスを4000円で購入した。マウス新調に1万円超えの出費は痛かった。マウスが届き使うと、昔のように無線USBを差し込む必要もなく、反応も良くご機嫌に使っている。物理的な操作デバイスは流行っているからと飛びついてはいけない。特に年寄りは新しい動作学習には時間がかかるのだという教訓を得てこのブログを書いている。
あきらめて、普通のブルートゥースマウスを4000円で購入した。マウス新調に1万円超えの出費は痛かった。マウスが届き使うと、昔のように無線USBを差し込む必要もなく、反応も良くご機嫌に使っている。物理的な操作デバイスは流行っているからと飛びついてはいけない。特に年寄りは新しい動作学習には時間がかかるのだという教訓を得てこのブログを書いている。
合言葉 ― 2024年02月23日
近頃はスマホやタブレットのアプリが便利なのでPCを使うことが減った。スマホやタブレットはIDやパスワードも生体認証にしておけば何も入力しなくても様々なマイページを開けることができる。ただ、文字が小さすぎて老眼にはピンチアウト拡大を余儀なくされるが、それだと他の情報が見渡せず不便だ。特にたくさん数字が書き込まれている銀行の情報は込み入った内容だと見にくい。銀行のネットバンクはもう5年近くPCからアクセスしたことがなかったが、久しぶりにアクセスしてみた。パスワードを入力すると「合言葉」のページが出てきた「趣味は?」と聞かれても多趣味なワシは登録時に何を入力したのか全く覚えていない。仕方がないのでサービスセンターに電話した。
オペレータと話すまでに数分待つことになったが、つながれば丁寧に教えてくれた。いつもつなげているスマホのネットバンキングのアプリを利用して「合言葉」の登録内容をクリアすればいいと教えてくれた。しっかり見れば書いてあるのだが、スマホは文字が小さくて読む気がしなかったのだ。「合言葉」を新たに登録しなおし、PCからログインすると大きな画面で情報を確認することができた。年寄りにはPC画面くらいの大きさがいると改めて思った。
オペレータと話すまでに数分待つことになったが、つながれば丁寧に教えてくれた。いつもつなげているスマホのネットバンキングのアプリを利用して「合言葉」の登録内容をクリアすればいいと教えてくれた。しっかり見れば書いてあるのだが、スマホは文字が小さくて読む気がしなかったのだ。「合言葉」を新たに登録しなおし、PCからログインすると大きな画面で情報を確認することができた。年寄りにはPC画面くらいの大きさがいると改めて思った。
ミラーリング ― 2024年02月13日
パワーポイントなどノートパソコンで大型ディスプレーに映し出すには、通常はHDMIケーブルをつないで映し出す。最近はAndroidTVを搭載したスマートテレビならAir-Playで簡単に映し出せるので、iPhoneやiPadで飛ばして使うことが多い。今回はたまたまHDMIケーブルの長さが足りなかったのでノートPCでもワイヤレスでつなげるはずだと思ってWindows11を設定するのだが標準オプションの「ワイヤレスディスプレー」を検索してもAndroidTVを搭載するBRAVIAが見つからない。それならAndroidTVと同じ系列のChrome(Google)-castはつながるだろうと、Chromeの画面を出すが、クロームキャストのアイコンが見つからない。URL表示窓の右側にあるはずが消えている。調べるとChromeをアップデートすると消えることがあるらしい。
やっとChrome-castを見つけ出してBRAVIAにつないだ。静止画面は良いがマウスの動きは1秒以上遅れる感じで反応はAir-Playの足元にも及ばなかった。大画面を見ながらの操作はストレスが大きすぎるようだ。Windowsが映せるミラキャストはアダプターをテレビ側HDMIにつながないと無理なようだ。せっかくAndroidTV内臓のテレビに買い替えたのに今更付属品をぶら下げるのは嫌だ。しかも純正品は需要がないらしく4Kテレビが買えるくらい高額だ。かといって安物のサードパーティ製を買う気もしない。あきらめて普通に使えるHDMIケーブルで良しとする。
やっとChrome-castを見つけ出してBRAVIAにつないだ。静止画面は良いがマウスの動きは1秒以上遅れる感じで反応はAir-Playの足元にも及ばなかった。大画面を見ながらの操作はストレスが大きすぎるようだ。Windowsが映せるミラキャストはアダプターをテレビ側HDMIにつながないと無理なようだ。せっかくAndroidTV内臓のテレビに買い替えたのに今更付属品をぶら下げるのは嫌だ。しかも純正品は需要がないらしく4Kテレビが買えるくらい高額だ。かといって安物のサードパーティ製を買う気もしない。あきらめて普通に使えるHDMIケーブルで良しとする。
ミニプラグ ― 2024年02月12日
アナログマイクを使うために4極を入出力に分岐させるプラグが届いた。これでアナログワイヤレスマイクをPCにつないでリモート会議ができると思ったら甘かった。購入したワイヤレスマイクの受信機はモノラルの出力プラグをステレオの変換ミニプラグにさして小型デバイスにつなぐ仕様になっている。ところが分岐プラグのマイク側のジャック仕様はモノラルだ。一抹の不安を抱えながらも、大は小を兼ねるだろうと考えて差し込んでみた。不安が的中し入力信号は得られなかった。端子を少しずらすと入力信号は得られるのだがこれでは意味がない。カチッとはめ込みたい。
しかたなく、再びAmazonのページを開けてモノラル仕様の変換ミニプラグを購入した。「6.3mm モノラル標準プラグ(メス)→ 3.5mm モノラルミニプラグ(オス) 変換 プラグ 」も分岐プラグの価格とほとんど変わらず600円近くする。材料的にも手間を考えてもはるかに簡易な仕組みにもかかわらず同価格なのだ。ほとんどは出荷の手間賃だとあきらめてポチっと購入ボタンを押した。結局マイクシステムが6300円接続機器が1200円で7500円也だ。それでも、USB対応のデジタル変換受信機だシステムだと16000円もするので半額で済んだと、泥縄購入連続2回目の自分を慰めている。
しかたなく、再びAmazonのページを開けてモノラル仕様の変換ミニプラグを購入した。「6.3mm モノラル標準プラグ(メス)→ 3.5mm モノラルミニプラグ(オス) 変換 プラグ 」も分岐プラグの価格とほとんど変わらず600円近くする。材料的にも手間を考えてもはるかに簡易な仕組みにもかかわらず同価格なのだ。ほとんどは出荷の手間賃だとあきらめてポチっと購入ボタンを押した。結局マイクシステムが6300円接続機器が1200円で7500円也だ。それでも、USB対応のデジタル変換受信機だシステムだと16000円もするので半額で済んだと、泥縄購入連続2回目の自分を慰めている。
イヤホンマイクプラグ ― 2024年02月11日
小型デバイスの入出力ジャックの多くは4極ジャックになっている。昔は入力と出力の2つのジャックに分かれていた。今でもデスクトップ型PCは入力用と出力用のジャックに分かれている。会話用にイヤホンとマイクの両方を使うものが多いことや筐体の小型化を実現するために、入出力が統合されて4極ジャックとなった。ノートPCも小型デバイスのイヤホンマイクが併用できるように4極ジャックのものばかりになった。しかし、ノートPCでアナログマイクを使うときは不便だ。アナログマイクを使うために4極を入出力に分岐させるプラグを別に購入する必要がある。
リモート会議をする際に、スタジオではスピーカーマイクを使うが距離が3mを超えると音声が拾いにくい。スタジオの人数が多い時はワイヤレスマイクを使ったほうが確実だ。USB接続のデジタルワイヤレスマイクもあるが高価だ。アナログのワイヤレスマイクの方が汎用性も高いし受信機も含めデジタルの半額以下なので購入した。だが、付属のミニプラグは2極プラグなのでノートPCの4極ジャックには合わなかった。しかたがないので入出力分岐アダプタを600円ほどで注文した。毎回、買ってからあれこれ付け足していく泥縄購入の自分にあきれてしまう。
リモート会議をする際に、スタジオではスピーカーマイクを使うが距離が3mを超えると音声が拾いにくい。スタジオの人数が多い時はワイヤレスマイクを使ったほうが確実だ。USB接続のデジタルワイヤレスマイクもあるが高価だ。アナログのワイヤレスマイクの方が汎用性も高いし受信機も含めデジタルの半額以下なので購入した。だが、付属のミニプラグは2極プラグなのでノートPCの4極ジャックには合わなかった。しかたがないので入出力分岐アダプタを600円ほどで注文した。毎回、買ってからあれこれ付け足していく泥縄購入の自分にあきれてしまう。