ルンバ2024年01月30日

ルンバを使って4年が経った。隔日稼働で部屋中の埃を吸い取ってくれている。日曜には2階に持って上がって稼働させている。1階は敷居にスロープを付けて全室掃除ができるようにした。時折、コードや布切れを巻き込んで難破するとスマホにSOSが入るのも可愛い。ルンバを開発したアイロボット社は1990年、マサチューセッツ工科大学(MIT)のロボット学者たちにより創設された。元々は地雷撤去などのロボットを開発する中で技術を培った同社が、2002年に初代ルンバを発売する。つまりルンバは軍事用から転用された民用品ともいえる。今や世界では4000万台以上出荷され日本では1割の家庭で使われている家電商品となった。

ルンバの開発を考えていると、日本学術会議の軍事研究を禁止してきたトンでも話を思い出した。研究者は学術会議が指定した「軍事研究」に関わってはならないというお花畑の内部規律だ。軍用か民用かなどという境目は科学技術の世界にはない。そもそもノーベルの開発したダイナマイトは世界の産業を進める一方、軍用化され多くの命を奪った。核攻撃による通信インフラの壊滅的破壊を避けるためにインターネットは軍用に開発されたが、今や世界の双方向の高速情報伝達を成し遂げGAFAMという巨大IT企業も作り出し、AIの進化を進めて医療や福祉にも大きな貢献をした。核兵器開発ですら核抑止を考えれば必ずしも大量殺戮兵器と単純には言えない。核を持たぬ国はならず者の核保有国の侵略を許し平和を脅かされる。科学技術の軍事利用か平和利用かは政治の問題だ。政府は、日本学術会議を法人格を持つ国から独立した組織にして、研究者への不適切な介入ができないように少しづつ改めるらしい。補助金と研究者への介入をトレードオフの関係にするのが狙いだろう。
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