老人クラブ2024年10月03日

老人クラブ
地元の知り合いから公民館で陶芸をしないかと誘われたので行ってみた。今回は文化祭に向けての会議で15名ほどの会員が参加していた。リーダーの説明が延々と続き久々の長い会議だったが、要は十数名の会員作品の展示や販売の段取りを決めるだけの話だ。一から話をするので会議の着地点が見えず、さすがは高齢者のサークルだと感心した。陶芸サークルは老人サークルの一つなので隣の老人福祉センターで入会を登録した。会館スタッフが施設の中を説明してくれたがわずかなトレーニングマシーンとビリヤード室が目を引いたくらいでこんな施設に6人も職員が必要かと感じた。老人クラブの会員証はICカードで発行するらしく写真を撮影された。丁寧なのか暇なのか長々と説明してくれた。カラオケ会や囲碁将棋と老人サークル定番の活動しかなく自分が気に入る内容はなかった。

老人クラブは、1963年の「老人福祉法」で、自治体が老人の心身の健康の保持に資するための教養講座やレクリエーション事業を実施し、財政的援助をするように定められている。各自治体は長寿苑のような老人センターを拠点としてサービスが行われている。全国の老人クラブの加入者数は400万人という。60歳以上の人口は4000万人なので、老人の1割程しか利用しておらず年々減少傾向にあるという。陶芸クラブの会員が言うには、60代くらいでは「長寿苑」という名前に抵抗があるという指摘があり、一度は改名も取り組まれたが結局はそのままで良いというアンケート結果だったという。通称で「ロングライフハウス=LLハウス」なら折衷案で採択されたかもねというと笑っておられた。だが会員数減の原因は、拠点の呼称名ではなかろう。クラブは口コミで誘われて入会するのがほとんどだ。地域の関係が疎遠になり誘い合うという行為が減っているのだろう。また、内容も60年間ほとんど変わっておらず、時代の変化に応じたクラブが作られていないこともある。民間主催の高額の文化講座などはいつも満杯の老人でにぎわっているので、営業の良し悪しは経営側の戦略次第ともいえる。行政が関与する事業は事業成績が問われにくいので改革が進みにくいのだろう。
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