みちのく慕情2025年07月13日

みちのく慕情
今日は朝8時にキャンプ場を出発し、約7時間かけて400キロのほとんどを地道で走った。左手には岩城山を望み、リンゴ園の中の農道を進む。信号はほとんどなく、行き交う車もまれで、ナビだけを頼りに走る。山間部や農村地帯では電波が届かないことが多く、ナビはGPSと地図情報のキャッシュで行き先を予測してくれるので、なんとか事なきを得ている。だが困るのは楽天モバイルだ。自社電波が届かない場所ではauのローミングを利用しているらしいが、ローミングの帯域は狭く、地図など大容量のデータの送受信がうまくいかないことがある。今や5Gの時代で情報量は膨大なのに、ローミングは通話音声と文字情報にかろうじて対応する旧式電波だ。ローミング圏に入るとカーナビが頼りなくなり、これには困る。もちろん車載のカーナビにもドコモの専用回線はあるが、山間部の林道では電波が途切れてしまうのは同じだ。しかも車の専用カーナビは運転中に気の利いた操作ができないため、ほとんど使わない。Appleのカープレイは音声入力でGoogleマップの操作ができるので重宝している。

これからは電波が届かないことが珍しくなるだろう。携帯電話各社は低軌道衛星から電波を拾えるようにし、悪天候以外は地球上どこでも今まで通りのネットサービスが使えるようになる。運転中に最も行き先を知りたいときに限って電波が途切れて狼狽える必要がなくなるのはありがたい。ちなみに、この技術はウクライナ戦争のドローン攻撃にも大きな役割を果たしているらしい。

竜飛岬は自衛隊のレーダー施設があり、ドローンは禁止されている。そのため、手前の観望台から空中撮影を行った。国防上の規制は仕方ないが、近年ドローン規制がやたらと強化されている。人家や人通りの多い場所は誤って落下した時の危険があるため理解できるが、人のいない国立公園まで禁止されているのは納得がいかない。仕方なく、もっぱら海上や湖上で飛ばしている。ドローンには障害物回避センサーやGPSによる自動帰還機能があり、突然頭上に落ちてくるような危険はないはずだ。新しいものを何でも危険視して規制しがちな国の体質とも言える。そういえば、高齢者の自家用車にこそセンサーを付けるべきなのに、票田に手をつけたくないのか全く進まないのが歯がゆい。

🎵「ごらんあれが竜飛岬 北のはずれと、見知らぬ人が指をさす」🎵竜飛岬では石川さゆりの「津軽海峡・冬景色」が盆暮れ問わず流れている。同じ青森のもう一つ北の大間崎では🎵「下北半島北の果て ゆきぐに女の泣く処 ああ風が風が吼えてる大間崎」🎵と歌う天童よしみの「みちのく慕情」があるが、こちらは歌が流れていなかった。やはりレコード売り上げの違いなのか、ビジュアルの問題なのか定かではない。「みちのく慕情」にも歌われる恐山に立ち寄った。硫黄ガスの匂いが漂い、火山岩をあちこちに積み上げて風車を立て、冥土のバーチャル空間を作り出している。これをプロデュースした人は誰なのだろう。恐山は平安時代の高僧・慈覚大師円仁が開山した霊場で、死者の霊を慰める場だ。風車は霊を慰め厄除けの象徴だが、恐山に風車を初めて設置した人物や時期は史料に残らず不明という。恐山は活火山の火山岩が豊富で、その岩を積み上げて風車の土台にする発想は、自然資源を活かし信仰と自然が調和した独特の景観を生んだ。風車は風を受けて回り祈りを届ける象徴で、荒々しい自然と死者への祈りが融合し、訪れる人々に深い感動を与える。ぐるっと回ると1時間はかかった。台風が明日夕刻から東北を直撃するらしい。盛岡を目指す予定だが台風に向かって走ることになる。夕方までに着けばなんとかなると呑気に考えていいものか。

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