フォニックス2023年07月15日

ワーキングメモリと英語入門(湯澤美紀,湯澤正通,山下桂世子 編著 北大路書房)を読んだ。3年ほど前に入手していたが、タイトルが小難しかったので積読になっていた。読んでみると読みやすい本だった。日本語で育った子どもと英語と似た音素を持つ国の子どもとの言語音認識の発達比較から、日本人が英語が苦手なわけを説明していた。その大きな要因としては日本人はモーラ(拍)で音韻を認識し単語音を細かく分解し記憶量が増えてしまい新しい言語を取得するには不利だというのだ。英語音と似た言語で暮らす子供は日常慣れ親しむ音の塊で記憶するのでワーキングメモリーに負担をかけずに長期記憶に蓄積しやすいらしい。英語圏で、この自動化機能が弱い子どもはDDとなる。

従って、日本で育った子どもが小学校から少々英語音に浸ったとしてもワーキングメモリーに負担がかかって長期記憶に定着しない。カタカナ英語を丸暗記するのでは頭(短期記憶)の良い子しか習熟しないのだ。分かりやすい理屈だった。アルファベットの記憶にはローマ字の定着が肝だと思っていた私の考えも覆した。ローマ字音では後々の英単語記憶がカタカナ記憶になりワーキングメモリーに負担をかけるだけだということだ。最初から英語の音素と文字、イメージの統合を図るフォニックスが理にかなっているわけだ。まぁ広い意味ではバイパス法だ。