PECS京都大阪合同会2025年12月15日

PECS京都大阪合同会
大阪で、PECSサークルの合同会が開かれた。京都との共同開催で、会場参加が37名、リモート参加が25名。合わせて60名余という数字は、いまの状況を思えばなかなかのものだ。会場に30人以上が集まる光景を見るのは久しぶりで、門医師が大阪まで足を運ばれたことも大きかったのだろう。かつて京都で研究会が勢いを持っていた頃の空気がふっとよみがえり、胸の奥に懐かしさが広がった。

今回、何より印象に残ったのは若い世代の多さだった。参加者の多くは施設職員で、大阪ではNPOピュアを中心に若手がしっかり組織されているという。熱心に耳を傾ける姿を見ながら、かつて自分も若手教員をまとめ、参加者を増やすことに奔走していた時代を思い出した。だが今はどうだろう。影響力のあるリーダーを育てきれず、研究会はじりじりと先細っている。その現実を突きつけられるようでもあった。

報告では、子どもや成人の利用者がPECSやABAを通じて、少しずつ生活を整えていく様子が動画で紹介された。画面越しに伝わってくる笑顔に触れ、「やってきてよかったな」と、心から思えた瞬間だった。研究会のあとには20人余りが居酒屋に集まり、懇親会は遅くまで賑やかに続いた。初めてPECSに取り組みながら、思うような評価を得られなかった支援者も参加し、率直な語り合いができた。できるだけ“老害”にならないよう気をつけたつもりだが、振り返れば少し厳しい言葉を投げてしまったかもしれない、と反省も残る。

PECSは、要求と契約から始まる機能的コミュニケーションだ。トークン使用は、要求したものの「待って」カードから、やがてはトークンエコノミーという、少し長い契約関係を学んでいく。すぐに要求に応えるのではなく、条件を示し、何回指示に応えれば約束が成立するのかを伝える。言ってみれば、出来高給制度を理解してもらうような仕組みだ。その教え方に対して「おかしいのではないか」という指摘も出た。大阪の事務局は事前にレポートを把握していたはずだが、成果よりも方法の誤りをどう扱うかは、組織や世代で考え方が分かれる。事前に修正を促すのか、あえて発表させ、批判を受けて再挑戦を促すのか。その違いに、年齢差というものを感じずにはいられなかった。

最近は、自分が組織してきた研究団体がじり貧になり、正直、投げ出したくなることもある。それでも、未来を楽しそうに語る若手の姿を見ると、「続けてきてよかった」と素直に思える。20年前、京都から始めたあの研究会がなければ、いまのつながりはなかっただろう。淡々と研究会を重ね、懇親会を続けてきた、その積み重ねの先に、今夜の光景がある。

投げ出すのは簡単だ。けれど、もう少しだけ頑張ってみよう。そんな気持ちを、静かに背中から押してくれる夜だった。