発達障害支援と性の問題 ― 2022年09月26日
京大が主催した発達障害の地域支援のリモートシンポジウムがあったので聴講した。残念ながら10年前と何も変わらない内容だった。都道府県の発達障害支援センターと圏域支援センターがコラボする取り組みの紹介だったが、要約すれば発達障害を疑って相談にのせて発達障害を明らかにし、圏域の事業所におろして就労支援と地域生活支援事業にのせて、障害を理由にエクスクルージョン(囲い込み)をすると、次第に本人は障害を受容し落ち着いてきたというような報告だ。10年以上前からずっとこの域を超えないのだ。確かに、当事者にも家族にも障害の自覚がなく社会で苦しんでいるのを見つけて支援することは重要な一歩だ。ただ、気になるのは囲い込んで支援して本人が落ち着いたらそれで終わりかということだ。ワシは就労と同じくらい地域生活での交流や余暇の過ごし方が重要だと思っている。もちろん一人暮らしができることは精神的自立の上で大事だが、趣味を通じて友人を作ったり異性との関係を作ったりすることに触れた報告がなかなか出てこない。もちろんそこには発達障害者の性に関する支援やセックスプレジャーも含まれる。
支援している人の多くは青年であり友達関係の中でも異性や性の問題は避けては通れないはずなのにほとんど報告がない。そこは踏み込まないと暗に宣言しているようでかえって気持ちが悪い。インクルーシブ社会を目指すならそこは避けてはいけないし、発達障害者支援法ができてもう17年もたつのだから広く社会性の問題として考えるべき課題だと思う。
支援している人の多くは青年であり友達関係の中でも異性や性の問題は避けては通れないはずなのにほとんど報告がない。そこは踏み込まないと暗に宣言しているようでかえって気持ちが悪い。インクルーシブ社会を目指すならそこは避けてはいけないし、発達障害者支援法ができてもう17年もたつのだから広く社会性の問題として考えるべき課題だと思う。