祇園新地甲部歌舞練場2023年04月11日

祇園新地甲部歌舞練場で新開場記念第149回都をどりに行ってきた。去年は耐震工事中だったので南座で観たが今回は本拠地での開演なので足を運んだ。建仁寺の東側にある歌舞練場は大きな木造家屋で京都の中では最も大きな建物だろう。半数くらいは外国人が詰めかけていた感じだ。座席も南座よりはゆったりしている。2階席に座ったので舞台の奥まで見え、南座よりも奥行きがあるように感じた。

けれども前回宮川町「京おどり」に書いたように、構成力・振り付け・ 踊りのスキルどれをとっても宮川町が勝っているように思った。祇園甲部は舞妓や芸者さんが多いので、大勢そろうと迫力はあるけど踊りも構成もワンパターンな感じがして三味線の音で眠くなる。外人さんたちはやんやの拍手を送っていたがワシは寝落ちするのを必死に我慢していた。

京都イオン2023年04月12日

京都イオンに暇つぶしに行く。どでかい店舗群だが客はちらほらで、前回行った伊丹イオンよりはるかに少ない。目立つのはここでも外人観光客で京都イオンのスタバはシアトルに来たかと思うほどの外人だらけだ。少し作業をしようと思ったが、外国人ばかりのスタバはやめて2階のコメダコーヒー店に行ってほっとする。アイスコーヒーは550円もするが、ワークスペースを確保して快適に作業ができた。京都イオンは駐車場が1時間600円もする。上限は1000円だが3時間駐車していたので、食料品やら衣類やらを買って5000円以上で2時間分は無料になる。とはいっても残り1時間分600円も取られた。

2時間では買い物してお茶を飲んでと言うにはタイトすぎる。もう車で行かないということは、京都駅からかなり歩かなければいけない京都イオンには足を運ぶ機会は少なくなるだろう。荷物をたくさん持って歩きたくないからだ。なるほど、客が少ない理由は駐車料金が高い事も一因かもしれない。大型のショッピングモールは家族で行くとなると車一択になる。だったら、買い物をすれば駐車料金はいらない郊外のイオンへとなり、町中のショッピングモールは人が寄り付かないことになるのかもしれない。

故郷は遠きにありて2023年04月13日

実家に帰って散歩をしてみる。どこまで行っても広い田んぼと畑、石川が低山が沿って流れ山々は金剛山に連なる故郷の姿は、4車線道路や高架道路に切り裂かれ、その周りにはコンビニと100円ショップとどの町にもおなじみの店舗が並んでいる。ザリガニ釣りやライギョ釣りに来たため池はフェンスで囲まれ「入るな」と薄汚れた看板がぶら下がっている。田んぼを乱開発した住宅地は消防も入れぬ袋小路になって、ぎっしりと家屋が詰まっている。懐かしい故郷は「遠くにありて思」い。いつまでも良い記憶だけを懐かしんでいるのが良い。

もっとも、室生犀星のその後に続く「そして悲しくうたふもの」というのは、結局、今の故郷に失望した思いが綴られる。私も犀星ほどではないが、やや故郷に裏切られたような裏悲しい気持ちになっている。昔友とよく語らった小さな公園にある藤棚の花が青空に明るく咲いていたのが救いだ。

貝類館2023年04月14日

西宮市にある貝類館に行く。貝殻を集めた小さな博物館だが、中庭に堀江謙一氏のマーメイド4世号が置かれている。「4世号」は全長10・6メートル、総重量4・7トンのアルミ製。1982年1月堀江氏は44歳で、米ハワイを出港。南米大陸を回って大西洋を北上し、北極海やベーリング海経由で約4年かけてハワイに戻った船だ。コックピットの中には入れないし貝類館のガラス越しに見ると迫力がないし、周囲には化粧石が敷き詰めてあるので船体に触ることもできず残念だ。

貝殻はキューバや南米、水温の高い海の方がカラフルなものが多い。何故かダンゴムシの特設展示をしていて何の関係があるのか意味が分からなかった。西宮ヨットハーバーのカフェででランチを食べていると、ヨットの試乗会やらイギリスの高級車ベントレーの販売会をしていた。ヨット一艘で家が2軒は買える価格だし、ベントレーも一台で中古マンションなら買える価格だ。ここはお金持ちの集まる場所だと思いそそくさと退場した。

葛飾応為2023年04月15日

江戸の天才絵師・葛飾北斎の三女として生まれたお栄=葛飾応為は、父であり師である北斎のもとに嫁ぎ先から戻ってきた。そこから「超えられぬ高き壁・北斎」の絵の手伝いが始まる。絵に魅入られた北斎という男を尊敬し、影で支える絵師として働き続けるお栄。そして北斎の代表作である「富嶽三十六景」が完成した時にも、そばにはお栄がいた。父が高齢となり、思うがままに筆を動かせなくなってからも、お栄は父の「影」として北斎の絵を描き続ける。北斎は眩しい光、自分はその影でいい。そうしてお栄は絵を描き続ける。眩(くらら)〜北斎の娘〜は良いドラマだった。宮崎あおいがまぶしい。

芸術などと言う言葉は当時はなかっただろうが、まさに芸術一家。父を越えたいが越えられないお栄の葛藤が良く描かれている。中風になった父を再生させ、最後まで北斎を絵師として全うさせたお栄。光と影を追い続ける葛飾応為の生きざまが伝わってきた。

心の糸2023年04月16日

耳の聞こえない母と、母からの期待を背負い目標に励む息子。石川県を舞台に、母と子で生きてきた親子のぶつかり合い、絆が描かれる。ドラマ『星の金貨』で手話表現を描いた龍居由佳里が脚本を手掛け、耳の聞こえない母を演じた松雪泰子と谷村美月、息子を演じた神木隆之介が手話に挑戦している。12年程前にNHK名古屋放送局が制作したものだ。どうりで今はアラフィフの松雪が若く見えるはずだ。しかし、その美しさは手話を使うことで引き出されているように思う。以前映画『ドライブ・マイ・カー』の評でパク・ユリムの手話があまりにも美しく、同時期のアカデミー賞の『コーダ あいのうた』の主演エミリア・ジョーンズの力強い手話と比較したことがあるが、松雪の手話はパク・ユリム系だ。

セリフをしゃべらないことによって、役者の表情や仕草が前面に押し出される。松雪の美しさがさらに引き立つということだろう。10年も経つと聴覚障害のテーマがややずれているようにも感じるが、良いドラマだ。最近の聴覚障害を扱ったドラマは『silent』と『星降る夜に』だが、前者は中途障害に悩む目黒蓮、後者は前向きに生きる北村匠海を取り巻くラブストリー。どちらもヒットしたようだが、後者の方が聴覚障害を肯定的に描くコーダ系と言えるかもしれない。時代の流れはこっちだと思う。

メタル回線2023年04月17日

町内会の仕事で自治会館のNTT電話回線が3000円近くとられているのにいまだに電話以外何も使えないので調べてもらった。契約者不詳の昭和のメタル回線のままだった。近くNTTはアナログ回線を廃止しIP回線に変更していく方向だ。この際、光回線に交換したいが、回線敷設時の契約者の了解がいる。ところが町内会の契約者はすでに亡くなっているか転居している。引き落としができている以上NTT側から契約の解除ができない。NTTは個人情報の関係で氏名すら明かさないので解約しようにもできない。解決策の一つは口座の引き落としを口座の管理者が凍結してしまうことだろうが、違約金だのペナルティーが発生するのかどうかはわからない。もっとも、NTTの規則で考えれば、契約者でもない町内会がその負担を負う必要はないから実害はないが、電話番号が継続できないのと道義上気分が悪い。

こんなケースは山ほどあろうが、ほぼお役所仕事だった旧電電公社が前身のNTTでは契約や規約にがんじがらめで動きが取れないのでははなかろうか。その点、他の民間プロバイダーは自治会などの法人格のない団体でも気軽に回線が引ける。今時、ネットも使えないような公共施設なんてありえない。

今まで通り2023年04月18日

総会に向けた町内会の資料作成をするために、歴代のUSBメモリーに記録された資料に目を通す。10年間程見ても単位自治会は会費と班編成くらいしか変わっていない。おまけにPCが使えない会長時代はデータが何も残っていない。引き継いだ紙袋は3つもあるのだが、整理した形跡のない記録ファイル類だ。膨大な紙資料は見るのも気が遠くなり全部捨てた。USBスティック1本あれば年間消費ファイルは2MB程度なので1000円ほどの64ギガのUSBメモリーなら3000年分蓄積できる(途中でデータが消えるとは思うが)。大した個人情報もないので、Googledriveなどの大手のクラウドに保存しておけば紛失などもなくなり便利なのだが、年寄りに説明がめんどくさいし、どうせ使えないだろうから意味がない。しかし、パソコンが使えない役員ならお隣さんにお願いすればいいのにそういう関係性もない町内会はすでに終わっている。

その上部団体の協議会は13自治会600世帯をまとめるものだが、この単位自治会の役員が代議員兼役員で出ていくことになる。役員が60人近くもいると働き盛りが多かった古の設立当時は何か仕事を与えたくなったのだろう。そして町の職員の下働きのようなボランティア事業にかり出されていく。高齢者の体育委員がごく少数の体育ファンの体育行事のお世話もさせられている。自治会協議会は本来、行政や他団体と交渉する団体機能と自治会館等の共有財産の管理機能さえあればいい。ここでごちゃごちゃ仕事を作るから町内会に目を向けている暇がなくなるし、自分にメリットが感じられない町内会をやめるという世帯も出てくる。今まで通りにしていては組織は必ず衰退する。楽しくないと人は集まらない。

スマホ指南2023年04月19日

実家の母親にスマホを渡しているがうまく使えたためしがない。以前はガラ携だったので写真を撮って電話するだけで済んだが、スマホは多機能なのと90前の後期高齢者にはそもそも新しい操作を覚えるのが難しいのだと思う。使いやすい設定をしておいてもすぐにあちこち触りまくるので設定が変わり使えなくなる。まず難しいのがタップ動作だ。ポンとタップする簡単な動作ができない。タップと言ってもわからないので、ボタンを押せと指示すると物理的なボタン操作のように指を画面に押しつけてしまうのだ。スクロールも腕全体で左右に上下へ振るのでスクロールしすぎて見たいところが見られない。電話をかけてもアイコンが赤電話のマークの方をタップして切ってしまう。緑の受話器ボタンだと言っても直感的に赤電話を押してしまうのでいつまでたっても通話できない。

スマホを渡してかれこれ2年経ってようやくLINEのメッセージが読めたり読めなかったりする状態にまではなったが、通話することがなかなかできないので固定電話に電話して使い方を指示するが不便この上ない。たまに携帯の有料回線でかけてくるが、通話できたのが楽しいのかずっとしゃべり続けている。30分通話すれば1000円を超えてしまうので、料金を払っているこちらがたまらず固定電話にかけ直すことが何度もある。だが、スマホが話のネタになって会話ができるのだからこれもありかと思っている。LINE電話ができるようになればひやひやせずに通話が続けられるのだが、難しそうだ。今日も結局FAXを送ってきて写メをプリントアウトしてほしいと書いてきた。

ザ・ホエール2023年04月20日

ブレンダン・フレイザーがアカデミー主演男優賞をとった映画「ザ・ホエール」を観た。映画の舞台は、超肥満で死にかけのフレイザーの居室だけを撮り続けていく。フレイザー演じるバイの父親が母娘を捨て、カルト宗教に傷ついたゲイの男と暮らすが男は死に、傷心した父親は過食症で歩行もできない程の肥満男と化す。その父親の死際の一週間を描く。映画と言うより舞台劇のような展開だ。父親を訪問する看護師は死んだ男の姉。男と同じカルト宗教にはまった青年が何度も訪問してきて世界終末は祝福の時だと死にかけの父親に説く。父親は7年前に捨てた娘に連絡して最期を過ごそうとするが、思春期の娘は訪問の度に父に罵詈雑言を浴びせて行く。

映画の最後は見てのお楽しみだが、居室だけの役者のやり取りを撮った映画にしては飽きないで観ることができた。目まぐるしく展開するがそれに飽きてしまう同じアカデミー賞のエブエブとは大違いだ。小説「白鯨」が陳腐だと書いた娘のエッセイを何度も読み返し、正直に書く娘を愛し続ける文学者としての父親の気持ちが良く描かれている。最初はこんな肥満の役者がいるかと驚いたが、45キロのファットスーツを着こなした全身メイクと後で知った。ハムナプトラの主役リック・オコーネル演じるブレンダン・フレイザーと最後まで気が付かなかった。