夏休みの短縮 ― 2024年08月17日
文部科学省は、公立小中学校の授業日を年間を通じて増やしつつ、週当たりの授業数を減らす方針を示した。これは放課後の時間を確保し、教員や児童生徒の負担軽減を図ることを目的としている。具体的には、夏休みの短縮などの例を各教育委員会に周知し、取り組みの普及を目指している。小中学校の年間標準授業数は、低学年以外は年間1015単位時間である。学習指導要領では、授業を年間35週以上にわたって行うこととされ、週当たり29単位時間の授業を行っている学校が多い。中央教育審議会は、教員の業務の偏りをなくすため、必ずしも週29単位時間の授業を実施する必要はなく、週当たりの単位時間を減らすことで、教員は放課後を授業準備に充てることができ、長時間労働の是正にもつながるという。新教科の導入などで授業内容が増えた前回、すでに夏休みの短縮や2学期制の導入、始業日や終業日、学校創立記念日などを活用して授業日数を確保し、「週3日の5時間制」を実現している自治体もある。しかし、夏休みを減らして日中35度を超える猛暑日にも授業を行うことは、現場も子供も到底受け入れられないだろう。教育環境や教育内容を顧みずに、単に登校日数を増やすだけでは教員の負担軽減や教育効果は上がらないと思う。
確かに日本の子供の平均的学力は授業時間数の増加とともに徐々に回復しつつある。かつて教育立国と呼ばれ、授業日数は少なく教育環境が日本よりも優れていたフィンランドは、移民の急激な増加と経済悪化で日本より低下した。日本とPISA順位が同列の韓国は授業時間も教員割合もほぼ同じである。この結果から文科省が授業時間数にこだわるのは理解できる。しかし、夏休みを減らしても担当総量が同じままでは教員負担は減らない。子供や保護者からしばらく離れてリフレッシュできる夏休みは大切だ。残る道は教員数を増やして教員にゆとりを与え、教育水準を上げることだ。日本の小学校から高校までの生徒一人当たりの公教育費は10500ドルで先進国中最下位を何十年も低迷したままだ。せめて一人当たりのGDPが同列の韓国並みの13000ドルに引き上げても誰も文句は言わないだろう。
確かに日本の子供の平均的学力は授業時間数の増加とともに徐々に回復しつつある。かつて教育立国と呼ばれ、授業日数は少なく教育環境が日本よりも優れていたフィンランドは、移民の急激な増加と経済悪化で日本より低下した。日本とPISA順位が同列の韓国は授業時間も教員割合もほぼ同じである。この結果から文科省が授業時間数にこだわるのは理解できる。しかし、夏休みを減らしても担当総量が同じままでは教員負担は減らない。子供や保護者からしばらく離れてリフレッシュできる夏休みは大切だ。残る道は教員数を増やして教員にゆとりを与え、教育水準を上げることだ。日本の小学校から高校までの生徒一人当たりの公教育費は10500ドルで先進国中最下位を何十年も低迷したままだ。せめて一人当たりのGDPが同列の韓国並みの13000ドルに引き上げても誰も文句は言わないだろう。