教員不足2024年07月09日

文部科学省が教員不足について全国の教育委員会に調査したところ、今年度の開始時点で、昨年度より状況が「悪化した」と回答した割合が3割に上ったことがわかった。教員不足は、病気や産休などで生じた欠員を埋める非正規の講師が見つからないなどで生じている。2021年度の調査で、2558人が不足している。教員の定年は2023年に61歳に引き上げられたが、予想より退職希望者が多かった。教員の定年は今後、2年ごとに1歳ずつ引き上げられる。文科省は退職が近い教員の意向をより正確に把握するよう見直しも含めて近く通知する方針だという。今の60代は昔より元気なのでもっと働けると定年を延長するところが増えてきた。しかし、他職種と違い小中教員の仕事は多種多様な内容が要求される。教える中身も英語や情報教育が増え、その方法もDX化をはじめ新しい指導スキルが求められている。今まで通りの指導では上からも下からも責められ、保護者からの突き上げも容赦ない。

教職は他の多くの職種のような数値目標は立てにくい。自他ともに目標設定や達成評価が難しいので、どこまでやればよいかキリがつけにくい。職場で居残れば働き方改革だと帰宅させられるが、結局自宅での持ち帰り仕事となる。学校行事や事務仕事に追い立てられ授業準備は後回しになる。また、元気で体力があっても反射力は落ちていく。子供への教育対応は反射力が求められることが少なくない。反射力とは直観力に裏付けられる即対応の能力だ。残念ながら40代をピークにこの能力は落ちていく。60歳を超えても現場で同じように働くというのは、まじめな教員であるほど子供や職場に迷惑をかけてしまうと思うのかもしれない。逆に言えば、定年後も正規で残っているのは反射力の衰えないわずかな教員と自己認知の低い教員かもしれない。授業だけ、行事だけ、事務仕事だけという選択肢を定年後の教員に与えるなら別だが、給与は3割減で今まで通りに働くとなれば、定年前に辞めてしまう教員が減ることはない。