修学院離宮2022年07月05日

皇室関連参観の最後、修学院離宮に行く。後水尾上皇の指示で造営された離宮で谷川を堰き止めた人工池(浴竜池)を中心とした広大な庭園で、桂離宮・仙洞御所とならび、王朝文化の美意識の到達点を示す。とにかく広い。人工物の庭というより、山野の自然を改造した庭と表現した方が良い。桂離宮の山は池を掘り起こした残土を積み上げたものだが、修学院離宮のものは逆に谷川をせき止めた池を山上から眺める体だ。上皇が一日のほとんどを過ごしたという浴竜池の中島に建つ窮邃亭からの眺めは京都が一望できる。西日が当たらぬように日よけの下開きの戸板があり、長い一枚板のひじ掛けが窓際に取り付けてあった。上皇がここで肘をついてぼんやり都を眺めている姿が目に浮かぶ。

皇室関連の公開されているもので見ていないものは工事中の建物はいくつかあったが、場所としては正倉院の外構くらいだと思う。ガイドは宮内庁職員のようだが今日の職員は若かった。見学者から山並みの説明を求められて困っていたのが初々しい。今日も後ろから見学者の視界に入らないようにそっと影のようについてくるのが皇宮警察官だ。皇居や御用邸以外は皇族警護はないが、こうして一日中黙って施設の警備をしている。殺人的な暑さの中で仕事とはいえ頭が下がる。