舟を編む〜私、辞書つくります〜 ― 2024年08月18日

BSドラマ版が再放送中だ。2013年、石井裕也監督、松田龍平主演で映画化されたものを現代風にアレンジしなおし2024年2月より、池田エライザ主演でテレビドラマ化され、NHK BS・NHK BSプレミアム4Kで放送されたものだ。前回の設定は1990年代、数万語の国語辞書を紡ぐ崇高さとロマンに、サラリーマンの悲哀や恋愛を巧みに織り交ぜた素晴らしさは、原作小説(三浦しおん)の功績だが、松田龍平やオダギリジョー、宮崎あおいなとキャストも豪華だった。静かに話が展開していくのに感動を誘う映画で印象深い映画だった。今回は設定を10年進めて、デジタル社会を迎えようとする辞書業界を描く10回のテレビドラマ。脚本は前作映画のスピンオフともいえる展開で、前回後半から出てくる女性編集部員(黒木華)を主人公として展開する。ファッション誌の編集部員・岸辺みどり(池田エライザ)は雑誌の廃刊が決まり、突如異動になった先が辞書編集部。そこには、ぼさぼさ頭の生真面目上司・馬締光也を筆頭に変人ぞろい。みどりは、彼らに翻弄されながらも、一冊の辞書を作るために十数年間に及ぶ時間と手間をかける根気と熱意に触発され、次第に言葉の魅力を発見し辞書編さんの仕事にのめり込んでいく。
池田エライザは最近あちこちのテレビドラマや映画で売れっ子だが、モデル上がりのマルチタレントという偏見もあり演技が上手だとは思わなかった。今回は彼女の魅力をうまく引き出した作品に仕上がり、エライザを見るためについつい観てしまうドラマになっている。脚本は2022年BSテレビドラマ『しずかちゃんとパパ』(吉岡里帆・笑福亭鶴瓶主演)で頭角を現した蛭田直美で、原作を今風にブラッシュアップした良い作品となっている。わずか10年前の映画なのにスマホは一台も映り込んでおらず職場の机には大きなブラウン管のディスプレーが並ぶ。今回のドラマではツイッターやフェイスブックを皆が駆使して営業する姿にDX化の加速を感じたドラマでもあった。
池田エライザは最近あちこちのテレビドラマや映画で売れっ子だが、モデル上がりのマルチタレントという偏見もあり演技が上手だとは思わなかった。今回は彼女の魅力をうまく引き出した作品に仕上がり、エライザを見るためについつい観てしまうドラマになっている。脚本は2022年BSテレビドラマ『しずかちゃんとパパ』(吉岡里帆・笑福亭鶴瓶主演)で頭角を現した蛭田直美で、原作を今風にブラッシュアップした良い作品となっている。わずか10年前の映画なのにスマホは一台も映り込んでおらず職場の机には大きなブラウン管のディスプレーが並ぶ。今回のドラマではツイッターやフェイスブックを皆が駆使して営業する姿にDX化の加速を感じたドラマでもあった。