「くら寿司」万博店予約席を転売 ― 2025年05月17日

回転寿司チェーンの「くら寿司」は16日、公式アプリ上で「大阪・関西万博店」の予約が不正転売されている事例を確認したとして、利用者に注意を呼びかけた。問題となっているのは、万博会場内に新設された「くら寿司 大阪・関西万博店」の予約枠だ。同店は約135メートルの回転レーンを備え、世界70の国や地域の料理を楽しめるとあって人気が高い。このため、SNSやフリマアプリで予約情報が転売されるケースが相次いでいる。くら寿司は公式アプリで「予約の不正な転売について」と題した声明を発表し、転売行為は利用規約に違反すると強調。「予約の取消し」「アカウント停止・強制退会」「法的措置」などのペナルティを科す可能性があるとして、正規ルートでの予約を呼びかけた。同店は西ゲートの端に位置しており、来場者が足を運びにくい場所だが、依然として大人気だ。ウェブサイトでは1週間前から予約可能だが、公式アプリでは1か月前から予約できる。以前は15日前だったが、予約殺到を受けて枠を拡大したとみられる。しかし、現時点では1か月先まで予約がすべて埋まっている(△表示は当日枠があることを示す)。
報道によれば、転売ヤーが予約番号を取得し、数千円から1万円で転売しているという。正規に予約するだけでもかなりの手間がかかり、午前0時を待ち構えて空き枠を狙う必要がある。昼食・夕食の時間帯は特に人気で、転売価格も高騰しがちだ。転売ヤーは予約確定画面のスクリーンショットをフリマアプリで販売しているが、1万円でも需要があるため、成立してしまうのが実情だ。くら寿司が本格的に対策を強化すれば、同じアカウントで何度も万博店を予約するユーザーの特定は容易だと思われるが、現時点では警告にとどめているようだ。これに対し、スシロー万博店はリング内コモンズパビリオン近くにあり、店頭の予約機でのみ予約を受け付けている。午前中にはすべての予約が埋まるのが現状だ。
くら寿司の「8時間待ち」という報道は当日予約の場合で、実際に8時間並んでいるわけではない。当日入店しようとした客が8時間先ならと諦めて帰るケースが多いと思う。世界各国の料理を注文できるという魅力はあるものの、そこまで苦労して会場内の回転寿司を体験したいとは思わない。
報道によれば、転売ヤーが予約番号を取得し、数千円から1万円で転売しているという。正規に予約するだけでもかなりの手間がかかり、午前0時を待ち構えて空き枠を狙う必要がある。昼食・夕食の時間帯は特に人気で、転売価格も高騰しがちだ。転売ヤーは予約確定画面のスクリーンショットをフリマアプリで販売しているが、1万円でも需要があるため、成立してしまうのが実情だ。くら寿司が本格的に対策を強化すれば、同じアカウントで何度も万博店を予約するユーザーの特定は容易だと思われるが、現時点では警告にとどめているようだ。これに対し、スシロー万博店はリング内コモンズパビリオン近くにあり、店頭の予約機でのみ予約を受け付けている。午前中にはすべての予約が埋まるのが現状だ。
くら寿司の「8時間待ち」という報道は当日予約の場合で、実際に8時間並んでいるわけではない。当日入店しようとした客が8時間先ならと諦めて帰るケースが多いと思う。世界各国の料理を注文できるという魅力はあるものの、そこまで苦労して会場内の回転寿司を体験したいとは思わない。
万博1回目撃沈 ― 2025年04月25日

万博に行ってきた。とにかく疲れた。午前11時半から午後7時まで、15キロ以上、2万歩以上も歩いたことになる。最初に、大屋根リンクをぐるりと一周。全長約2キロを45分かけて歩いた。途中、大屋根の上からウォータープラザで演じられる噴水ショーを眺め、全体を俯瞰。所狭しとパビリオンが立ち並ぶ光景は圧巻だった。予約できたのは、7日前に抽選で当たった住友館と、3日前に先着で予約したシグネチャーパビリオン「いのちのあかし」の2つのみ。それ以外の人気パビリオンは、概ね1時間以上並ばないと入れそうにない。でも、並ぶのが苦手なので、あちこち歩き回ることにした。夕方には足の付け根が痛くなり、「素直に並んで休憩しておけばよかった…」と反省しきり。気を取り直して夕刻に当日予約のサイトを開いてみたが、やはり人気パビリオンは軒並み予約不可の×印。残念ながらどこもダメだった。
そもそも、この予約サイトが見にくい。できれば、予約可能な枠が多いパビリオン順に並べてくれたら、もっと使いやすいのにと思った。今日のニュースでは、「それでも以前よりは改善された」という話だった。サイトでは、来場者向けに毎日更新される運営情報が提供されていて、開場時間や各パビリオンの営業情報、気象・安全情報、地図などの基本情報が閲覧できる。「予約なしパビリオンマップ」も加わり、以前より利便性は向上したそうだ。これまでは把握しにくかったイベント情報も、場所や時間が一覧表で表示されるようになり、視認性が上がったらしい。
ただし、アプリのログインを何度も繰り返さなければならない問題は、いまだに解消されていない。SNSでは「万博ガチ勢」と呼ばれる人たちが、非公式マップや海外パビリオンの展示情報、レストランの案内などを共有しており、それが現地での貴重な情報源になっていることを、帰宅後になって知った。まぁ、とにかく今回は「とにかく疲れた」が第一印象。次回は、狙っているパビリオンを午前中に予約攻略し、午後は無理せず並んで休憩しながら楽しむ作戦で行きたい。
そもそも、この予約サイトが見にくい。できれば、予約可能な枠が多いパビリオン順に並べてくれたら、もっと使いやすいのにと思った。今日のニュースでは、「それでも以前よりは改善された」という話だった。サイトでは、来場者向けに毎日更新される運営情報が提供されていて、開場時間や各パビリオンの営業情報、気象・安全情報、地図などの基本情報が閲覧できる。「予約なしパビリオンマップ」も加わり、以前より利便性は向上したそうだ。これまでは把握しにくかったイベント情報も、場所や時間が一覧表で表示されるようになり、視認性が上がったらしい。
ただし、アプリのログインを何度も繰り返さなければならない問題は、いまだに解消されていない。SNSでは「万博ガチ勢」と呼ばれる人たちが、非公式マップや海外パビリオンの展示情報、レストランの案内などを共有しており、それが現地での貴重な情報源になっていることを、帰宅後になって知った。まぁ、とにかく今回は「とにかく疲れた」が第一印象。次回は、狙っているパビリオンを午前中に予約攻略し、午後は無理せず並んで休憩しながら楽しむ作戦で行きたい。
パビリオン予約と深夜バトル ― 2025年04月22日

万博パビリオンの抽選にすべて落選したことから、予約日を1週間ずらし、平日に変更した。あわせて、パビリオンの「7日前抽選予約」にも再度挑戦した。今回は夕方に申し込んだ住友パビリオンがなんとか当選した。そもそも、抽選で当選するのは一つだけという仕組みを知ったのは、ごく最近のことである。おそらく説明がどこかにあるのだろうが、もう少しわかりやすい構成にはできないものかと思う。三日前の予約は午前0時から先着順で開始されるシステムとなっている。0時10分にログインすると、すでに待ち時間が表示されていた。システムによれば、操作可能になるまでに5000人のユーザーが並んでおり、15分の待ち時間が必要とのことだった。やむを得ず、少しずつ伸びていく緑色のバーを眺めながら待機し、ようやくシステムにアクセスできたのは0時23分であった。しかしその時点で、人気パビリオンはすでにすべての時間帯が満席となっていた。何のために待たされたのか、まったく理解に苦しむ。
それでも一つは予約しておこうと思い、あまり興味のないパビリオン体験を申し込んだ。水上ショーは当然のように満席で、他のイベントも軒並み予約不可となっていた。この状況では、夜中まで起きて操作する価値はないと感じた。結局のところ、これは人気コンサートのネット先着予約と大差ない構図である。需要が供給を大きく上回っている以上、午前0時ちょうどにアクセスしたとしても、人気パビリオンが予約できる保証はどこにもない。システムの使い勝手に関しても、多くの問題が見られる。検索機能の不便さ、予約手続きの煩雑さが重なり、利用者に大きなストレスを与えている。まず検索性の低さが深刻である。初期状態では何も表示されず、自分で「検索」ボタンを押さないと結果が出てこない仕様となっている。また、検索結果は一度に10件しか表示されず、全体を把握するには「もっと見る」を何度も押さなければならない。フィルター機能も限定的で、予約可能なパビリオンを探し出すのに非常に時間がかかる。「まとめて抽選」機能は、本来であれば複数チケットを持つ利用者にとって便利なはずだが、実際にはグループ内でバラバラにパビリオンが割り当てられるという問題が起きており、システム設計そのものに不備があると考えられる。
さらに、予約可能なパビリオンの詳細情報を確認するのが難しく、全体の計画が立てづらい。マップの拡大性も低く、パビリオン名が表示されないため、位置情報を正確に把握することすら困難である。このような設計の悪さが積み重なり、予約作業は非常にストレスの多いものとなっている。誰がこの仕様を考えたのかは知らないが、すぐ隣にUSJという優れた運営例があるのだから、少しは参考にする気はなかったのかと思ってしまう。当日にも、入場後に順番に予約していくシステムが用意されているようだが、あまりそれに期待を寄せずに行動した方が精神的な負担は少ないと感じた。今回の一連の予約体験を通して、楽しみよりも疲労感の方が強く残ってしまったことが何よりも残念である。多くの高齢者には全く不向きなシステムであることには太鼓判を押したい。
それでも一つは予約しておこうと思い、あまり興味のないパビリオン体験を申し込んだ。水上ショーは当然のように満席で、他のイベントも軒並み予約不可となっていた。この状況では、夜中まで起きて操作する価値はないと感じた。結局のところ、これは人気コンサートのネット先着予約と大差ない構図である。需要が供給を大きく上回っている以上、午前0時ちょうどにアクセスしたとしても、人気パビリオンが予約できる保証はどこにもない。システムの使い勝手に関しても、多くの問題が見られる。検索機能の不便さ、予約手続きの煩雑さが重なり、利用者に大きなストレスを与えている。まず検索性の低さが深刻である。初期状態では何も表示されず、自分で「検索」ボタンを押さないと結果が出てこない仕様となっている。また、検索結果は一度に10件しか表示されず、全体を把握するには「もっと見る」を何度も押さなければならない。フィルター機能も限定的で、予約可能なパビリオンを探し出すのに非常に時間がかかる。「まとめて抽選」機能は、本来であれば複数チケットを持つ利用者にとって便利なはずだが、実際にはグループ内でバラバラにパビリオンが割り当てられるという問題が起きており、システム設計そのものに不備があると考えられる。
さらに、予約可能なパビリオンの詳細情報を確認するのが難しく、全体の計画が立てづらい。マップの拡大性も低く、パビリオン名が表示されないため、位置情報を正確に把握することすら困難である。このような設計の悪さが積み重なり、予約作業は非常にストレスの多いものとなっている。誰がこの仕様を考えたのかは知らないが、すぐ隣にUSJという優れた運営例があるのだから、少しは参考にする気はなかったのかと思ってしまう。当日にも、入場後に順番に予約していくシステムが用意されているようだが、あまりそれに期待を寄せずに行動した方が精神的な負担は少ないと感じた。今回の一連の予約体験を通して、楽しみよりも疲労感の方が強く残ってしまったことが何よりも残念である。多くの高齢者には全く不向きなシステムであることには太鼓判を押したい。
学テ中3理科CBT実施 ― 2025年04月18日

全国学力テストの中学3年理科で、初めてオンライン方式「CBT(Computer Based Testing)」が導入された。ネットワークの負荷を避けるため、4日間に分散して実施されたこの試みは、政府のGIGAスクール構想で児童生徒に1人1台の端末が配備されたことにより、ようやく可能となったものだ。文部科学省は国際的なCBT普及の流れを意識し、導入に向けて入念に準備を進めてきた。CBTの特徴は、紙のテストでは実現が難しかった出題形式を可能にする点にある。今回の理科テストでは、水道水を電熱線で加熱して蒸留する過程をアニメーションで示したり、ドライアイス中でのマグネシウム燃焼実験を動画で見せたうえで思考を促す設問が出された。国立教育政策研究所の八田和嗣・教育課程研究センター長は「燃焼時の色の変化など、紙の調査ではできなかった出題や解答が可能になった」と話す。
また、CBT化により「項目反応理論(IRT)」を活用できる点も大きい。IRTでは単なる正答数ではなく、正解した問題の難易度に基づいて学力スコアを算出できる。これにより、これまで困難だった「その誤答は児童の学力不足か、それとも問題の難易度のせいか」といった分析が可能になる。さらに、問題の一部を非公開にして継続的に使用すれば、学力の経年変化の分析も行える。CBT導入のメリットはそれだけではない。試験日の分散実施や場所を選ばない受験が可能になり、不登校や病気療養中の児童生徒にも対応しやすくなる。また、問題用紙の保管や解答用紙の回収といった事務負担が軽減され、教員の業務負担も軽くなる。
一方、最近では教育のDX化に対する批判的な見方も増えている。デジタル教材の普及による読解力や集中力の低下、情報検索の容易さが思考の浅さを招くといった懸念、対面交流の減少がコミュニケーション能力に影響するとの指摘がある。北欧やユネスコも教育DXに懐疑的な報告を出しており、スウェーデンでは学力低下や学習格差を背景に紙教材への回帰が進んでいる。ただし、PISAの成績低下の背景には、詰め込みから自由化への教育方針転換や移民の増加といった要素もあり、DX化をすべての原因とするのは無理がある。学力は学習時間に比例して育まれ、その成果は小1から中3までの9年間でようやく表れる。CBTは、学力把握や教材改善のための有効なツールであり、読み書きに困難を抱える子どもたちにとっては、眼鏡や補聴器に匹敵する支援となりうる。学力テストだけでなく、日々の授業の中でも積極的に活用していきたいものである。
また、CBT化により「項目反応理論(IRT)」を活用できる点も大きい。IRTでは単なる正答数ではなく、正解した問題の難易度に基づいて学力スコアを算出できる。これにより、これまで困難だった「その誤答は児童の学力不足か、それとも問題の難易度のせいか」といった分析が可能になる。さらに、問題の一部を非公開にして継続的に使用すれば、学力の経年変化の分析も行える。CBT導入のメリットはそれだけではない。試験日の分散実施や場所を選ばない受験が可能になり、不登校や病気療養中の児童生徒にも対応しやすくなる。また、問題用紙の保管や解答用紙の回収といった事務負担が軽減され、教員の業務負担も軽くなる。
一方、最近では教育のDX化に対する批判的な見方も増えている。デジタル教材の普及による読解力や集中力の低下、情報検索の容易さが思考の浅さを招くといった懸念、対面交流の減少がコミュニケーション能力に影響するとの指摘がある。北欧やユネスコも教育DXに懐疑的な報告を出しており、スウェーデンでは学力低下や学習格差を背景に紙教材への回帰が進んでいる。ただし、PISAの成績低下の背景には、詰め込みから自由化への教育方針転換や移民の増加といった要素もあり、DX化をすべての原因とするのは無理がある。学力は学習時間に比例して育まれ、その成果は小1から中3までの9年間でようやく表れる。CBTは、学力把握や教材改善のための有効なツールであり、読み書きに困難を抱える子どもたちにとっては、眼鏡や補聴器に匹敵する支援となりうる。学力テストだけでなく、日々の授業の中でも積極的に活用していきたいものである。
ETC障害 ― 2025年04月07日

4月6日未明、中日本高速道路は東京、神奈川、愛知など8都県にまたがる料金所でETCシステムの障害が発生したと発表した。影響は106か所に及び、約38時間にわたってETCが利用できない状態が続いた。7日には応急的な復旧が完了し、すべての料金所が再開されたという。混雑を緩和するため、一時的に精算を後回しにして通行を許可する対応がとられたが、通行料金は後日精算となり、利用者には公式サイト上での支払い案内がなされた。だが、これを「スムーズな対応」と受け取れる人は多くないだろう。障害の原因とされるのは、5日に実施されたETC深夜割引の見直しに伴うシステム改修作業だという。単なる“割引時間帯の変更”という、20年以上も運用されてきた制度におけるルールの一部修正で、システム全体が約2日間も機能不全に陥ったことには驚かされる。そもそもこの夜間割引は、2001年に導入された制度で、深夜帯の交通分散を目的としたものだった。対象時間は当初0時~4時、そこを走れば通行料が30%割引になる仕組みだ。今回の見直しでは、その時間帯を22時~5時へと拡大。しかし、これで果たして実効性はあるのか。というのも、割引時間を狙ってインターチェンジ付近の路肩などで不法駐車をして待機する長距離トラックの姿は以前から問題となっており、時間の前倒しでこの習慣がなくなるとは思えない。また、夜間の割引を最大限に活かすため、休憩も取らずに高速道路を走り続ける運送業者も少なくない。今回の改定により、割引時間が都合3時間延びたことで、安全面の懸念はむしろ増したのではないか。
そもそもETCは、時間と距離のデータを正確に記録できるシステムである。であれば、割引の条件に「適度な休憩」や「安全運転」を組み込むことも技術的には可能なはずだ。例えば、平均的な到達時間を超えた車両に対してのみ、深夜割引を適用するといった工夫も考えられる。今回のETC障害は、単なる技術的な不具合では済まされない。障害の最中にもかかわらず、「後日支払いを」という通知がなされる。遅延やトラブルの原因を作った運営側が、利用者に“迷惑料”どころか“請求”をするという構図には違和感がある。同日、ゆうちょ銀行の通信システムでも午前中に障害が発生し、送金に支障が出た。ETCにせよ金融ネットワークにせよ、今や社会インフラそのものであり、ひとたび止まれば全国規模で影響が出る。こうした状況下で、なぜ確実なバックアップ体制が整えられていないのか。高速道路会社もゆうちょ銀行も、もともとは道路公団や郵政公社といったお役所組織の流れをくむ会社だ。前例主義が根強く、危機管理や改革のスピードが鈍いのではと疑いたくもなる。システムは「人間が作ったものである以上、絶対はない」。そうはいっても、繰り返される不具合に、国民はいつまで“慣れ”を強いられなければならないのだろうか。今こそ、制度とシステムの両面で「安心して使える仕組み」への見直しが求められている。
そもそもETCは、時間と距離のデータを正確に記録できるシステムである。であれば、割引の条件に「適度な休憩」や「安全運転」を組み込むことも技術的には可能なはずだ。例えば、平均的な到達時間を超えた車両に対してのみ、深夜割引を適用するといった工夫も考えられる。今回のETC障害は、単なる技術的な不具合では済まされない。障害の最中にもかかわらず、「後日支払いを」という通知がなされる。遅延やトラブルの原因を作った運営側が、利用者に“迷惑料”どころか“請求”をするという構図には違和感がある。同日、ゆうちょ銀行の通信システムでも午前中に障害が発生し、送金に支障が出た。ETCにせよ金融ネットワークにせよ、今や社会インフラそのものであり、ひとたび止まれば全国規模で影響が出る。こうした状況下で、なぜ確実なバックアップ体制が整えられていないのか。高速道路会社もゆうちょ銀行も、もともとは道路公団や郵政公社といったお役所組織の流れをくむ会社だ。前例主義が根強く、危機管理や改革のスピードが鈍いのではと疑いたくもなる。システムは「人間が作ったものである以上、絶対はない」。そうはいっても、繰り返される不具合に、国民はいつまで“慣れ”を強いられなければならないのだろうか。今こそ、制度とシステムの両面で「安心して使える仕組み」への見直しが求められている。
BDの生産終了 ― 2025年03月27日

ブルーレイディスク(BD)市場は急速に縮小し、録画文化の終焉が迫っている。今年1月、ソニーグループがBDの生産終了を発表し、業界に大きな影響を与えた。背景には、動画配信サービスやクラウド保存の普及があり、手間のかかる光ディスクへの保存は敬遠される傾向にある。台湾のバーベイタムジャパンは生産継続を表明したものの、需要の減少は深刻で、BDやレコーダーの未来は不透明だ。録画機器の需要も減少しており、BDレコーダーの出荷台数はピーク時の15%程度まで落ち込んでいる。業界内ではさらなる撤退が懸念され、新製品の開発も抑制されている。一方で、動画配信では見られないコンテンツを保存したい「推し活」需要が一定の市場を維持しており、録画機器を重宝するユーザーも多い。BDやレコーダーが完全に消えるかは不明だが、「推し活」市場が最後の希望となっている。メーカーは現行製品の販売を継続しつつ、長期的な動向を注視する必要がある。録画文化の未来は、進化する消費者ニーズにどれだけ対応できるかにかかっている。光ディスク技術は、1980年代にアナログ映像・音声を記録するレーザーディスク(LD)から始まり進化を遂げてきた。1982年にはコンパクトディスク(CD)が登場し、音楽市場に革新をもたらした。その後、1995年にはDVDが映像記録媒体として普及し、4.7GBの容量を提供。2003年には高解像度映像に対応したブルーレイディスク(BD)が登場し、さらに大容量化が進んだ。
LDは昭和のカラオケスナックで使われ始め、当時はスナックのママが8トラックのカセットをガチャガチャと入れ替えていたが、ある日、大きな光ディスクを大事そうにプレーヤーに入れていたのを思い出す。映像が妙に艶めかしかったことが印象的だ。音楽CDの思い出といえば、MD(ミニディスク)に録音してお気に入りを作っていたが、再生汎用性の高いCD-Rに取って代わられ、MDはあっという間にお蔵入りした。平成に入るとMP3録音が主流となり、ディスクを持ち歩くこともなくなった。DVDは、レンタルビデオ店で映画を借りるのが流行した時代が最盛期だったが、これも10年ほどでネット配信に取って代わられた。パソコンはDVDやBDレコーダーが標準装備されているモデルを好んで購入していたが、最近はBDレコーダーを使う機会もなくなった。先日、隣人がBDを再生したいと言ってきたが、液晶テレビには留守録HDDしか接続されていなかった。しかし、プレイステーションがBD対応だったことを思い出し、試してみることに。作動音はするが映らない。原因はBDの裏表を逆に入れていたことだった。久しぶりに使うあまり、光ディスクの入れ方すら忘れていたのだ。光ディスクには、その変遷とともにたくさんの思い出が詰まっている。
LDは昭和のカラオケスナックで使われ始め、当時はスナックのママが8トラックのカセットをガチャガチャと入れ替えていたが、ある日、大きな光ディスクを大事そうにプレーヤーに入れていたのを思い出す。映像が妙に艶めかしかったことが印象的だ。音楽CDの思い出といえば、MD(ミニディスク)に録音してお気に入りを作っていたが、再生汎用性の高いCD-Rに取って代わられ、MDはあっという間にお蔵入りした。平成に入るとMP3録音が主流となり、ディスクを持ち歩くこともなくなった。DVDは、レンタルビデオ店で映画を借りるのが流行した時代が最盛期だったが、これも10年ほどでネット配信に取って代わられた。パソコンはDVDやBDレコーダーが標準装備されているモデルを好んで購入していたが、最近はBDレコーダーを使う機会もなくなった。先日、隣人がBDを再生したいと言ってきたが、液晶テレビには留守録HDDしか接続されていなかった。しかし、プレイステーションがBD対応だったことを思い出し、試してみることに。作動音はするが映らない。原因はBDの裏表を逆に入れていたことだった。久しぶりに使うあまり、光ディスクの入れ方すら忘れていたのだ。光ディスクには、その変遷とともにたくさんの思い出が詰まっている。
万博チケットの購入手順 ― 2025年03月15日

大阪・関西万博は混雑緩和を目的に予約制チケットを基本としていたが、前売り券の販売が目標の1,400万枚に届かず、3月12日時点で約820万枚と6割未満にとどまった。これを受け、開幕47日前に入場ゲート前で購入できる当日券の導入を決定。しかし、急な方針転換に「利用者目線の欠如」が指摘されている。当初の販売方式は、万博ID登録と入場日時予約を経てQRコードを取得する電子チケットが主流だったが、コンビニや旅行代理店での引き換えも可能だった。しかし、選択肢が多すぎて消費者の混乱を招き、前売り券購入のハードルが高くなった。また、前売り券のみの販売は、消費者に選択肢を与えない印象を与えた。さらに、混雑時に価格を上げ、閑散時に下げる「ダイナミックプライシング」の導入が有効だったとされる。券種も多すぎるため、3種類程度に絞る方が分かりやすかったと考えられる。また、万博の魅力が十分に伝わっておらず、事前予約の煩雑さが消費者の負担となった。実際、私も3カ月前にID登録をしたものの、いつどのパビリオンを選べばよいのか、混雑状況の見通しがつかず、未だにチケット購入に至っていない。ホームページの情報が少なく、広大な会場の回り方がイメージできない。AIを活用して調べても全容がつかめなかった。そのため、どの券種が自分に適しているのか判断できず、購入をためらっている。
先日、老人会の陶芸サークルの方々から「チケットをネットで購入できないので教えてほしい」と頼まれ付き合った。万博チケットの購入手順は公式サイトでまず万博IDを作成しなければならない。ネット予約に慣れている人には問題ないが、メールアドレスの入力経験すら少ない人には大仕事となる。仮登録後、本登録用のURLがメールで届くが、アドレスを打ち間違えると届かず、ここでつまずく人も多い。さらに、パスワード設定では「大文字・小文字・数字の組み合わせ」を求められるが、これがハードルとなり、正しいパスワードが作れず次の画面に進めない人もいる。ようやく登録しても、ログイン画面ではスマホの自動入力が使えず、パスワードの入力ミスが続くと一定時間ログインできなくなる。この登録段階で脱落する人も少なくない。やっとの思いで登録しチケットを購入しても次の手続きがある。来場日時を事前予約し、入場ゲートを選択。さらに、パビリオンやイベントは抽選制で、第1~5希望を選び、当選結果を確認する必要がある。抽選に外れた場合は、当日枠や予約不要エリアを利用する計画を立てなければならない。全ては混雑をできるだけ抑えようとする意図なのだが、利用者には伝わらない。登録に付き合って思ったのは、ネット予約に慣れていない人向けにはAI等の「リアルガイド」が必要だということだ。付き合った方にはお世話になったと恐縮され、お礼にビールまでいただいた。慣れたものには何でもないのだが、お礼をしなければと思うほど操作が困難に感じられたのだろう。万博の成功には、ホームページを含めた「利用者目線」の強化が欠かせないと痛感した。
先日、老人会の陶芸サークルの方々から「チケットをネットで購入できないので教えてほしい」と頼まれ付き合った。万博チケットの購入手順は公式サイトでまず万博IDを作成しなければならない。ネット予約に慣れている人には問題ないが、メールアドレスの入力経験すら少ない人には大仕事となる。仮登録後、本登録用のURLがメールで届くが、アドレスを打ち間違えると届かず、ここでつまずく人も多い。さらに、パスワード設定では「大文字・小文字・数字の組み合わせ」を求められるが、これがハードルとなり、正しいパスワードが作れず次の画面に進めない人もいる。ようやく登録しても、ログイン画面ではスマホの自動入力が使えず、パスワードの入力ミスが続くと一定時間ログインできなくなる。この登録段階で脱落する人も少なくない。やっとの思いで登録しチケットを購入しても次の手続きがある。来場日時を事前予約し、入場ゲートを選択。さらに、パビリオンやイベントは抽選制で、第1~5希望を選び、当選結果を確認する必要がある。抽選に外れた場合は、当日枠や予約不要エリアを利用する計画を立てなければならない。全ては混雑をできるだけ抑えようとする意図なのだが、利用者には伝わらない。登録に付き合って思ったのは、ネット予約に慣れていない人向けにはAI等の「リアルガイド」が必要だということだ。付き合った方にはお世話になったと恐縮され、お礼にビールまでいただいた。慣れたものには何でもないのだが、お礼をしなければと思うほど操作が困難に感じられたのだろう。万博の成功には、ホームページを含めた「利用者目線」の強化が欠かせないと痛感した。
ライバー刺殺事件 ― 2025年03月13日

東京・高田馬場で動画配信中だった女性ライバーが刺殺された事件で、逮捕された高野健一容疑者は、ライブ配信を見て居場所を特定したと供述した。高野容疑者は4年前に動画配信を通じて被害者を知り、勤務先の飲食店に通うようになった。「生活費や携帯料金などで200万円以上を貸した」とも語っている。スマートフォンや専用アプリの普及により、誰でも手軽にライブ配信が可能になったが、今回の事件はその危険性を改めて浮き彫りにした。被害者は動画配信サービス「ふわっち」で「最上あい」として活動し、事件当日は「山手線徒歩1周」の企画を生配信していた。高野容疑者は前日に配信予告を確認し、事件当日の朝に栃木県から東京都へ移動していたという。ライブ配信はリアルタイムで視聴者とつながる特徴があり、YouTubeやTikTokなどでも利用され、投げ銭による収益化も進んでいる。専門家は、技術の進歩とマネタイズ(収益化)が普及を後押ししたと指摘し、配信者は自身の居場所が特定されないよう、背景の映り込みを防ぐなどリスク管理を徹底すべきだと警鐘を鳴らしている。
生配信中に殺害されるという衝撃的な事件だったが、同日夜に放送された波瑠主演のドラマ『アイシー~瞬間記憶捜査・柊班』(フジテレビ系)でも、同様のテーマが扱われていた。劇中では、ライブ配信者の女性が殺害され、「サッドハッター」と名乗る高額課金リスナーが捜査線上に浮上するというストーリーが展開され、今回の事件と酷似している。奇しくも、フジテレビは別の性被害疑惑によりスポンサーが離れていたため、ドラマを放送できたのではないかという見方もある。ドラマの中でも、ライブ配信サービスの危険性が指摘されていた。ライブ配信は「ライバーとの疑似恋愛を楽しむ場」として機能することがあり、高額課金リスナーの中には、配信者とのオフラインでの交流を求める者もいる。リスナーが恋愛感情を抱き、デートを条件に大金をつぎ込むケースもあるという。従来の接客業では、トラブルを防ぐために店側の管理体制が機能するが、ライブ配信にはそうした安全保障がない。人気ライバーには大勢のリスナーが群がり、多額の投げ銭を受け取ることで、これを生業とする者も増えている。その背景には、ライバーとリスナー双方の自己承認欲求を満たしたいという現代社会の孤独も関係しているのだろう。高野容疑者が貸した金については、裁判所が支払い命令を出していたとされるが、強制執行の申立ての有無や経緯は不明だ。愛情が憎しみに変わった末の犯行とも考えられるが、個人の責任の範疇に収めるには、あまりにも悲しい事件である。
生配信中に殺害されるという衝撃的な事件だったが、同日夜に放送された波瑠主演のドラマ『アイシー~瞬間記憶捜査・柊班』(フジテレビ系)でも、同様のテーマが扱われていた。劇中では、ライブ配信者の女性が殺害され、「サッドハッター」と名乗る高額課金リスナーが捜査線上に浮上するというストーリーが展開され、今回の事件と酷似している。奇しくも、フジテレビは別の性被害疑惑によりスポンサーが離れていたため、ドラマを放送できたのではないかという見方もある。ドラマの中でも、ライブ配信サービスの危険性が指摘されていた。ライブ配信は「ライバーとの疑似恋愛を楽しむ場」として機能することがあり、高額課金リスナーの中には、配信者とのオフラインでの交流を求める者もいる。リスナーが恋愛感情を抱き、デートを条件に大金をつぎ込むケースもあるという。従来の接客業では、トラブルを防ぐために店側の管理体制が機能するが、ライブ配信にはそうした安全保障がない。人気ライバーには大勢のリスナーが群がり、多額の投げ銭を受け取ることで、これを生業とする者も増えている。その背景には、ライバーとリスナー双方の自己承認欲求を満たしたいという現代社会の孤独も関係しているのだろう。高野容疑者が貸した金については、裁判所が支払い命令を出していたとされるが、強制執行の申立ての有無や経緯は不明だ。愛情が憎しみに変わった末の犯行とも考えられるが、個人の責任の範疇に収めるには、あまりにも悲しい事件である。
ディープシークの「蒸留」 ― 2025年02月04日

米オープンAIは30日、中国のAI開発企業「ディープシーク」が同社のAIモデルを不適切に利用した可能性があると発表し、米政府と連携して調査を進めている。ディープシークは「蒸留」という手法を用い、オープンAIのAIモデルの知識を転用して自社のAIを開発したとされる。蒸留は、大型AIモデルから小型モデルへ知識を移転する技術で、計算速度を向上させるが、正確性が低下する可能性がある。オープンAIは、利用規約で競合するAI開発への知識利用を禁止しており、アカウント停止などの措置を検討。米政府とも協力し、技術保護の対策を進める方針だ。欧米メディアによると、米AI政策担当者のデービッド・サックス氏は、数か月以内に蒸留防止策を進めると発表。次期商務長官のハワード・ラトニック氏も、米AI企業を保護する追加措置を示唆した。しかし、複数アカウントの利用などで対策を回避できる可能性があり、実効性は不透明。過度な規制はAI開発の停滞を招く恐れもあるという。なんだそういうことだったのかと合点がいった。
おなじみ中国の「パクリ」だったのだ。AIの蒸留技術は"Knowledge Distillation" と呼ばれこの技術自体は違法ではない。問題はどこから学習用のデータを入手するかだ。ディープシークが早かったのはChatGPTからこっそり学習データを入手しているとすれば話にならない。良い蒸留はAIの技術発展を促進するが、悪い蒸留は知的財産の侵害や倫理的に問題があり、正しい管理が求められる。とはいえ、国際条約も協定も都合が悪くなるとルールの方が悪いと盗人猛々しい姿を見せる権威国家にそんな信頼をする方が悪いということになる。騙されるものが悪いのだという彼らの口癖を思い出した。
おなじみ中国の「パクリ」だったのだ。AIの蒸留技術は"Knowledge Distillation" と呼ばれこの技術自体は違法ではない。問題はどこから学習用のデータを入手するかだ。ディープシークが早かったのはChatGPTからこっそり学習データを入手しているとすれば話にならない。良い蒸留はAIの技術発展を促進するが、悪い蒸留は知的財産の侵害や倫理的に問題があり、正しい管理が求められる。とはいえ、国際条約も協定も都合が悪くなるとルールの方が悪いと盗人猛々しい姿を見せる権威国家にそんな信頼をする方が悪いということになる。騙されるものが悪いのだという彼らの口癖を思い出した。
ラーメン店の「パス」制度 ― 2025年02月02日

ラーメン店などで「パス」制度を導入する動きが広がっている。行列解消を目的とし、料金は400円前後が一般的だ。東京・銀座の人気店「銀座八五」では、整理券の配布や名前記入制を試みたものの、最大6時間待ちになることもあった。そこで、2023年11月より、午前11時から正午までは並び順で入店可能とし、正午以降は30分ごとに500円の「パス」購入者限定で入店できる方式を導入した。これにより、リピーター管理や仕込みの効率化にもつながるという。この「パス」は、飲食店予約サービス「テーブルチェック」が提供し、アプリやウェブサイトで購入可能。18言語に対応しており、海外からも利用できる。試験提供開始から約1年で80店舗が導入し、累計20万人が利用した。パスの料金は390円以上で自由に設定可能だが、飲食代以外の負担を懸念し、導入に慎重な店もある。担当者は「商品の価格だけでなく、1席の価値にも注目してほしい」と話している。福島の朝ラーメンが人気だと宿泊先のオーナーに聞き、朝早く訪れたことがある。人気店はいくつかあるが、最も駐車場の広い店を選んだ。しかし、朝10時頃の到着にもかかわらず、1時間以上の待ち時間が発生していた。整理券もなく、ひたすら待ち続けた結果、入店できたのは正午前。朝ラーを目当てに行ったはずが、結局昼ラーになってしまった。人気店に行く際は行列を覚悟しているものの、「そこまでして食べたいか」と考えたり、「並ぶのも楽しみの一つかもしれない」と待っている間に自問自答したことを思い出した。
「パス」制度導入店に対して不満はない。例えば、夜に大勢で食事に行く際には、スマホで予約を入れれば、客は並ぶ必要がなく、店側も準備ができるため、不都合はない。しかし、パス制度には追加料金がかかるため、実質的な値上げではないかという意見もある。おそらく、客だけでなく店側にも登録料金が発生し、従来の予約制度と大きな違いはない。飲食店予約システムにも利用料がかかるため、その分が価格に上乗せされているだけだろう。今回のパス制度の特徴は、低価格帯のファストフード店で導入された点にある。しかし、旅行者にとっては、時間を指定できるなら料金を支払ってでも名物店を利用したいと考えるケースも多いはずだ。そこに目をつけたテーブルチェック社は、2011年創業の日本のベンチャー企業であり、このシステムは1年前に考案された。ぐるなびやホットペッパーなどのグルメサイトの間隙をついた新しいサービスの形となるのだろう。
「パス」制度導入店に対して不満はない。例えば、夜に大勢で食事に行く際には、スマホで予約を入れれば、客は並ぶ必要がなく、店側も準備ができるため、不都合はない。しかし、パス制度には追加料金がかかるため、実質的な値上げではないかという意見もある。おそらく、客だけでなく店側にも登録料金が発生し、従来の予約制度と大きな違いはない。飲食店予約システムにも利用料がかかるため、その分が価格に上乗せされているだけだろう。今回のパス制度の特徴は、低価格帯のファストフード店で導入された点にある。しかし、旅行者にとっては、時間を指定できるなら料金を支払ってでも名物店を利用したいと考えるケースも多いはずだ。そこに目をつけたテーブルチェック社は、2011年創業の日本のベンチャー企業であり、このシステムは1年前に考案された。ぐるなびやホットペッパーなどのグルメサイトの間隙をついた新しいサービスの形となるのだろう。