iPhoneにマイナカード搭載 ― 2025年06月07日
ついに、iPhoneにマイナンバーカード機能が搭載されることになった。これでカードを持ち歩く必要がなくなり、スマートフォンだけで本人確認や各種サービスの利用が可能となる。デジタル化が進む昨今、財布の中身が少しでも軽くなるのはありがたい話だ。しかし、肝心の「マイナ保険証」は秋からという。マイナ保険証以外の用途はそこまで頻繁に使わないため、肩透かしを食らった気分になる。デジタル庁の発表によると、6月24日からiPhoneでマイナポータルへのログインや署名、コンビニでの証明書発行が可能となる。Android版はすでに2023年5月から運用されていたが、iPhone版はより幅広い情報が含まれるため、活用の場は広がるだろう。また、スマートフォン向けに業界標準フォーマットに対応する点も、利便性向上につながると期待される。しかし、実際に活用できるサービスが増えるのはもう少し先になりそうだ。
とはいえ、カード類の多さに悩まされていた身としては、このデジタル化の波は歓迎したい。最近、ドラッグストアのポイントカードをスマホアプリに移行したばかりだ。しかし、いざ使おうと思ったら通信トラブルでアプリが開かず、結局ポイントを逃してしまうことが何度もあった。このような問題がマイナカードでも起きると、結局カードを持ち歩くことになりかねない。特に医療機関で「通信障害のため保険証が使えません」となると、手間は増すばかりだ。結局、新しいシステムが導入されても、万が一のことを考えれば、従来のカードも手放せないのかもしれない。それでも、スマホ1台で身分証明ができる未来は魅力的だ。利便性と安全性のバランスが取れれば、より快適なデジタル社会へと近づいていくのだろう。
とはいえ、カード類の多さに悩まされていた身としては、このデジタル化の波は歓迎したい。最近、ドラッグストアのポイントカードをスマホアプリに移行したばかりだ。しかし、いざ使おうと思ったら通信トラブルでアプリが開かず、結局ポイントを逃してしまうことが何度もあった。このような問題がマイナカードでも起きると、結局カードを持ち歩くことになりかねない。特に医療機関で「通信障害のため保険証が使えません」となると、手間は増すばかりだ。結局、新しいシステムが導入されても、万が一のことを考えれば、従来のカードも手放せないのかもしれない。それでも、スマホ1台で身分証明ができる未来は魅力的だ。利便性と安全性のバランスが取れれば、より快適なデジタル社会へと近づいていくのだろう。
中華製太陽光発電疑惑 ― 2025年05月27日
武藤容治経済産業相が「中国製の太陽光発電システムに不審な通信機器が搭載されている可能性」について、「関係団体からの報告はない」と答弁したのは、あまりにも楽観的すぎる姿勢ではないか。これは26日の参院決算委員会での一幕。日本維新の会・柳ケ瀬裕文議員の質問に対し、武藤氏は「サイバーセキュリティーは重要」としつつも、具体的な調査には踏み込まない姿勢を崩さなかった。資源エネルギー庁に至っては「現時点で問題は生じていない」と明言し、今後の調査予定もないとする。だが柳ケ瀬氏が指摘したように、問題が起きてからでは遅いのだ。近年、米国では中国製の太陽光システムに未申告の通信機器が搭載され、国家安全保障上のリスクが指摘されている。インバーターやバッテリーに組み込まれた「不審な通信機能」は、遠隔操作による停電すら現実的な脅威となる。すでに米国では一部の電力会社が中国製機器の使用を控える動きを見せ、政府も調達制限に踏み切る法案を提出した。
そんな最中に「問題がないから調査しない」という日本政府の態度は、世界の潮流に逆行していると言わざるを得ない。仮にネットワークにつながった発電設備が存在すれば、理屈の上では世界のどこからでも制御できてしまう。そのリスクに対して「今は何も起きていない」と語るのは、あまりにも能天気な対応だ。しかも、仮に不正な回路やプログラムが機器内に潜んでいた場合、精緻な偽装が施されている可能性は高い。それを通信システムの専門家でもない官僚が「問題なし」と即答できるのか。むしろ、調べないということが、かえって疑念を呼び起こしてしまうのではないか。国民が求めているのは、安心できるエネルギーインフラの保証である。生活の利便性を超え、電力の供給は命に関わるインフラだ。政府の本来の姿勢は、「問題があってはならない」という前提に立ち、先手を打った調査を行い、「確認したが問題はなかった」と説明することではないのか。政治に求められるのは危機感であり、その危機にどう備えるかの誠意だ。少なくとも、目の前のリスクを直視せずに「何も起きていない」と言い切る態度に、高い電気代を支払う国民の信頼はついてこない。
そんな最中に「問題がないから調査しない」という日本政府の態度は、世界の潮流に逆行していると言わざるを得ない。仮にネットワークにつながった発電設備が存在すれば、理屈の上では世界のどこからでも制御できてしまう。そのリスクに対して「今は何も起きていない」と語るのは、あまりにも能天気な対応だ。しかも、仮に不正な回路やプログラムが機器内に潜んでいた場合、精緻な偽装が施されている可能性は高い。それを通信システムの専門家でもない官僚が「問題なし」と即答できるのか。むしろ、調べないということが、かえって疑念を呼び起こしてしまうのではないか。国民が求めているのは、安心できるエネルギーインフラの保証である。生活の利便性を超え、電力の供給は命に関わるインフラだ。政府の本来の姿勢は、「問題があってはならない」という前提に立ち、先手を打った調査を行い、「確認したが問題はなかった」と説明することではないのか。政治に求められるのは危機感であり、その危機にどう備えるかの誠意だ。少なくとも、目の前のリスクを直視せずに「何も起きていない」と言い切る態度に、高い電気代を支払う国民の信頼はついてこない。
ディープフェイクの時代 ― 2025年05月26日
NHKスペシャル「創られた“真実” ディープフェイクの時代」を再放送で観た。正直、背筋が凍った。生成AIが生み出すディープフェイク技術をテーマにしたドラマ兼ドキュメンタリーで、どこまで日本の現実に近いのかは分からないが、少なくとも中国や欧米では現実の脅威として深刻な問題になっているという。番組は実際に世界各地で起きた事件をもとに構成されており、ストーリー仕立てで倫理観を揺さぶる。主演は青木崇高、妻役を入山法子が演じ、ギャラクシー賞2025年3月度月間賞を受賞した。物語は、ある保険会社で起きた大規模な顧客情報漏洩事件をきっかけに始まる。同時期、社員の佐藤真奈美が自殺。夫の晃と妹の洋子が真相を追ううち、ディープフェイク技術を開発するベンチャー企業の関与が明らかになる。晃はその企業に入社し、精巧な技術に驚きつつ、亡き妻のアバターを再現する。しかし次第に、現実と虚構の境界で深い葛藤を抱えていく。
筆者も、AI映像といえば映画業界でのストライキ問題くらいしか知らなかった。しかし、ドキュメンタリーのようにAIが実在の映像や音声を再構成し、あたかも亡くなった人がリモート会議で語りかけてくるという技術が、既に一部で実用化されていることには驚きを禁じ得なかった。中でも衝撃的だったのは、商談の場にいる相手が、実はすべてSNSやホームページを元に生成されたアバターだったという展開だ。本物は自分だけ。そんな未来が「あり得る話」として描かれ、それが荒唐無稽に思えない時代に私たちは生きている。ディープフェイクの問題は、単に技術の高度化だけではない。発信源の特定が極めて困難で、詐欺摘発を困難にしている点にもある。オレオレ詐欺のような“匿流(匿名・流動型)”犯罪どころの話ではない。もしディープフェイクが悪意ある手に渡れば、情報弱者はひとたまりもない。リモートは便利だ、と喜んでばかりもいられない。今や「映っているから信じられる」時代は終わったのかもしれない。
筆者も、AI映像といえば映画業界でのストライキ問題くらいしか知らなかった。しかし、ドキュメンタリーのようにAIが実在の映像や音声を再構成し、あたかも亡くなった人がリモート会議で語りかけてくるという技術が、既に一部で実用化されていることには驚きを禁じ得なかった。中でも衝撃的だったのは、商談の場にいる相手が、実はすべてSNSやホームページを元に生成されたアバターだったという展開だ。本物は自分だけ。そんな未来が「あり得る話」として描かれ、それが荒唐無稽に思えない時代に私たちは生きている。ディープフェイクの問題は、単に技術の高度化だけではない。発信源の特定が極めて困難で、詐欺摘発を困難にしている点にもある。オレオレ詐欺のような“匿流(匿名・流動型)”犯罪どころの話ではない。もしディープフェイクが悪意ある手に渡れば、情報弱者はひとたまりもない。リモートは便利だ、と喜んでばかりもいられない。今や「映っているから信じられる」時代は終わったのかもしれない。
「くら寿司」万博店予約席を転売 ― 2025年05月17日
回転寿司チェーンの「くら寿司」は16日、公式アプリ上で「大阪・関西万博店」の予約が不正転売されている事例を確認したとして、利用者に注意を呼びかけた。問題となっているのは、万博会場内に新設された「くら寿司 大阪・関西万博店」の予約枠だ。同店は約135メートルの回転レーンを備え、世界70の国や地域の料理を楽しめるとあって人気が高い。このため、SNSやフリマアプリで予約情報が転売されるケースが相次いでいる。くら寿司は公式アプリで「予約の不正な転売について」と題した声明を発表し、転売行為は利用規約に違反すると強調。「予約の取消し」「アカウント停止・強制退会」「法的措置」などのペナルティを科す可能性があるとして、正規ルートでの予約を呼びかけた。同店は西ゲートの端に位置しており、来場者が足を運びにくい場所だが、依然として大人気だ。ウェブサイトでは1週間前から予約可能だが、公式アプリでは1か月前から予約できる。以前は15日前だったが、予約殺到を受けて枠を拡大したとみられる。しかし、現時点では1か月先まで予約がすべて埋まっている(△表示は当日枠があることを示す)。
報道によれば、転売ヤーが予約番号を取得し、数千円から1万円で転売しているという。正規に予約するだけでもかなりの手間がかかり、午前0時を待ち構えて空き枠を狙う必要がある。昼食・夕食の時間帯は特に人気で、転売価格も高騰しがちだ。転売ヤーは予約確定画面のスクリーンショットをフリマアプリで販売しているが、1万円でも需要があるため、成立してしまうのが実情だ。くら寿司が本格的に対策を強化すれば、同じアカウントで何度も万博店を予約するユーザーの特定は容易だと思われるが、現時点では警告にとどめているようだ。これに対し、スシロー万博店はリング内コモンズパビリオン近くにあり、店頭の予約機でのみ予約を受け付けている。午前中にはすべての予約が埋まるのが現状だ。
くら寿司の「8時間待ち」という報道は当日予約の場合で、実際に8時間並んでいるわけではない。当日入店しようとした客が8時間先ならと諦めて帰るケースが多いと思う。世界各国の料理を注文できるという魅力はあるものの、そこまで苦労して会場内の回転寿司を体験したいとは思わない。
報道によれば、転売ヤーが予約番号を取得し、数千円から1万円で転売しているという。正規に予約するだけでもかなりの手間がかかり、午前0時を待ち構えて空き枠を狙う必要がある。昼食・夕食の時間帯は特に人気で、転売価格も高騰しがちだ。転売ヤーは予約確定画面のスクリーンショットをフリマアプリで販売しているが、1万円でも需要があるため、成立してしまうのが実情だ。くら寿司が本格的に対策を強化すれば、同じアカウントで何度も万博店を予約するユーザーの特定は容易だと思われるが、現時点では警告にとどめているようだ。これに対し、スシロー万博店はリング内コモンズパビリオン近くにあり、店頭の予約機でのみ予約を受け付けている。午前中にはすべての予約が埋まるのが現状だ。
くら寿司の「8時間待ち」という報道は当日予約の場合で、実際に8時間並んでいるわけではない。当日入店しようとした客が8時間先ならと諦めて帰るケースが多いと思う。世界各国の料理を注文できるという魅力はあるものの、そこまで苦労して会場内の回転寿司を体験したいとは思わない。
万博1回目撃沈 ― 2025年04月25日
万博に行ってきた。とにかく疲れた。午前11時半から午後7時まで、15キロ以上、2万歩以上も歩いたことになる。最初に、大屋根リンクをぐるりと一周。全長約2キロを45分かけて歩いた。途中、大屋根の上からウォータープラザで演じられる噴水ショーを眺め、全体を俯瞰。所狭しとパビリオンが立ち並ぶ光景は圧巻だった。予約できたのは、7日前に抽選で当たった住友館と、3日前に先着で予約したシグネチャーパビリオン「いのちのあかし」の2つのみ。それ以外の人気パビリオンは、概ね1時間以上並ばないと入れそうにない。でも、並ぶのが苦手なので、あちこち歩き回ることにした。夕方には足の付け根が痛くなり、「素直に並んで休憩しておけばよかった…」と反省しきり。気を取り直して夕刻に当日予約のサイトを開いてみたが、やはり人気パビリオンは軒並み予約不可の×印。残念ながらどこもダメだった。
そもそも、この予約サイトが見にくい。できれば、予約可能な枠が多いパビリオン順に並べてくれたら、もっと使いやすいのにと思った。今日のニュースでは、「それでも以前よりは改善された」という話だった。サイトでは、来場者向けに毎日更新される運営情報が提供されていて、開場時間や各パビリオンの営業情報、気象・安全情報、地図などの基本情報が閲覧できる。「予約なしパビリオンマップ」も加わり、以前より利便性は向上したそうだ。これまでは把握しにくかったイベント情報も、場所や時間が一覧表で表示されるようになり、視認性が上がったらしい。
ただし、アプリのログインを何度も繰り返さなければならない問題は、いまだに解消されていない。SNSでは「万博ガチ勢」と呼ばれる人たちが、非公式マップや海外パビリオンの展示情報、レストランの案内などを共有しており、それが現地での貴重な情報源になっていることを、帰宅後になって知った。まぁ、とにかく今回は「とにかく疲れた」が第一印象。次回は、狙っているパビリオンを午前中に予約攻略し、午後は無理せず並んで休憩しながら楽しむ作戦で行きたい。
そもそも、この予約サイトが見にくい。できれば、予約可能な枠が多いパビリオン順に並べてくれたら、もっと使いやすいのにと思った。今日のニュースでは、「それでも以前よりは改善された」という話だった。サイトでは、来場者向けに毎日更新される運営情報が提供されていて、開場時間や各パビリオンの営業情報、気象・安全情報、地図などの基本情報が閲覧できる。「予約なしパビリオンマップ」も加わり、以前より利便性は向上したそうだ。これまでは把握しにくかったイベント情報も、場所や時間が一覧表で表示されるようになり、視認性が上がったらしい。
ただし、アプリのログインを何度も繰り返さなければならない問題は、いまだに解消されていない。SNSでは「万博ガチ勢」と呼ばれる人たちが、非公式マップや海外パビリオンの展示情報、レストランの案内などを共有しており、それが現地での貴重な情報源になっていることを、帰宅後になって知った。まぁ、とにかく今回は「とにかく疲れた」が第一印象。次回は、狙っているパビリオンを午前中に予約攻略し、午後は無理せず並んで休憩しながら楽しむ作戦で行きたい。
パビリオン予約と深夜バトル ― 2025年04月22日
万博パビリオンの抽選にすべて落選したことから、予約日を1週間ずらし、平日に変更した。あわせて、パビリオンの「7日前抽選予約」にも再度挑戦した。今回は夕方に申し込んだ住友パビリオンがなんとか当選した。そもそも、抽選で当選するのは一つだけという仕組みを知ったのは、ごく最近のことである。おそらく説明がどこかにあるのだろうが、もう少しわかりやすい構成にはできないものかと思う。三日前の予約は午前0時から先着順で開始されるシステムとなっている。0時10分にログインすると、すでに待ち時間が表示されていた。システムによれば、操作可能になるまでに5000人のユーザーが並んでおり、15分の待ち時間が必要とのことだった。やむを得ず、少しずつ伸びていく緑色のバーを眺めながら待機し、ようやくシステムにアクセスできたのは0時23分であった。しかしその時点で、人気パビリオンはすでにすべての時間帯が満席となっていた。何のために待たされたのか、まったく理解に苦しむ。
それでも一つは予約しておこうと思い、あまり興味のないパビリオン体験を申し込んだ。水上ショーは当然のように満席で、他のイベントも軒並み予約不可となっていた。この状況では、夜中まで起きて操作する価値はないと感じた。結局のところ、これは人気コンサートのネット先着予約と大差ない構図である。需要が供給を大きく上回っている以上、午前0時ちょうどにアクセスしたとしても、人気パビリオンが予約できる保証はどこにもない。システムの使い勝手に関しても、多くの問題が見られる。検索機能の不便さ、予約手続きの煩雑さが重なり、利用者に大きなストレスを与えている。まず検索性の低さが深刻である。初期状態では何も表示されず、自分で「検索」ボタンを押さないと結果が出てこない仕様となっている。また、検索結果は一度に10件しか表示されず、全体を把握するには「もっと見る」を何度も押さなければならない。フィルター機能も限定的で、予約可能なパビリオンを探し出すのに非常に時間がかかる。「まとめて抽選」機能は、本来であれば複数チケットを持つ利用者にとって便利なはずだが、実際にはグループ内でバラバラにパビリオンが割り当てられるという問題が起きており、システム設計そのものに不備があると考えられる。
さらに、予約可能なパビリオンの詳細情報を確認するのが難しく、全体の計画が立てづらい。マップの拡大性も低く、パビリオン名が表示されないため、位置情報を正確に把握することすら困難である。このような設計の悪さが積み重なり、予約作業は非常にストレスの多いものとなっている。誰がこの仕様を考えたのかは知らないが、すぐ隣にUSJという優れた運営例があるのだから、少しは参考にする気はなかったのかと思ってしまう。当日にも、入場後に順番に予約していくシステムが用意されているようだが、あまりそれに期待を寄せずに行動した方が精神的な負担は少ないと感じた。今回の一連の予約体験を通して、楽しみよりも疲労感の方が強く残ってしまったことが何よりも残念である。多くの高齢者には全く不向きなシステムであることには太鼓判を押したい。
それでも一つは予約しておこうと思い、あまり興味のないパビリオン体験を申し込んだ。水上ショーは当然のように満席で、他のイベントも軒並み予約不可となっていた。この状況では、夜中まで起きて操作する価値はないと感じた。結局のところ、これは人気コンサートのネット先着予約と大差ない構図である。需要が供給を大きく上回っている以上、午前0時ちょうどにアクセスしたとしても、人気パビリオンが予約できる保証はどこにもない。システムの使い勝手に関しても、多くの問題が見られる。検索機能の不便さ、予約手続きの煩雑さが重なり、利用者に大きなストレスを与えている。まず検索性の低さが深刻である。初期状態では何も表示されず、自分で「検索」ボタンを押さないと結果が出てこない仕様となっている。また、検索結果は一度に10件しか表示されず、全体を把握するには「もっと見る」を何度も押さなければならない。フィルター機能も限定的で、予約可能なパビリオンを探し出すのに非常に時間がかかる。「まとめて抽選」機能は、本来であれば複数チケットを持つ利用者にとって便利なはずだが、実際にはグループ内でバラバラにパビリオンが割り当てられるという問題が起きており、システム設計そのものに不備があると考えられる。
さらに、予約可能なパビリオンの詳細情報を確認するのが難しく、全体の計画が立てづらい。マップの拡大性も低く、パビリオン名が表示されないため、位置情報を正確に把握することすら困難である。このような設計の悪さが積み重なり、予約作業は非常にストレスの多いものとなっている。誰がこの仕様を考えたのかは知らないが、すぐ隣にUSJという優れた運営例があるのだから、少しは参考にする気はなかったのかと思ってしまう。当日にも、入場後に順番に予約していくシステムが用意されているようだが、あまりそれに期待を寄せずに行動した方が精神的な負担は少ないと感じた。今回の一連の予約体験を通して、楽しみよりも疲労感の方が強く残ってしまったことが何よりも残念である。多くの高齢者には全く不向きなシステムであることには太鼓判を押したい。
学テ中3理科CBT実施 ― 2025年04月18日
全国学力テストの中学3年理科で、初めてオンライン方式「CBT(Computer Based Testing)」が導入された。ネットワークの負荷を避けるため、4日間に分散して実施されたこの試みは、政府のGIGAスクール構想で児童生徒に1人1台の端末が配備されたことにより、ようやく可能となったものだ。文部科学省は国際的なCBT普及の流れを意識し、導入に向けて入念に準備を進めてきた。CBTの特徴は、紙のテストでは実現が難しかった出題形式を可能にする点にある。今回の理科テストでは、水道水を電熱線で加熱して蒸留する過程をアニメーションで示したり、ドライアイス中でのマグネシウム燃焼実験を動画で見せたうえで思考を促す設問が出された。国立教育政策研究所の八田和嗣・教育課程研究センター長は「燃焼時の色の変化など、紙の調査ではできなかった出題や解答が可能になった」と話す。
また、CBT化により「項目反応理論(IRT)」を活用できる点も大きい。IRTでは単なる正答数ではなく、正解した問題の難易度に基づいて学力スコアを算出できる。これにより、これまで困難だった「その誤答は児童の学力不足か、それとも問題の難易度のせいか」といった分析が可能になる。さらに、問題の一部を非公開にして継続的に使用すれば、学力の経年変化の分析も行える。CBT導入のメリットはそれだけではない。試験日の分散実施や場所を選ばない受験が可能になり、不登校や病気療養中の児童生徒にも対応しやすくなる。また、問題用紙の保管や解答用紙の回収といった事務負担が軽減され、教員の業務負担も軽くなる。
一方、最近では教育のDX化に対する批判的な見方も増えている。デジタル教材の普及による読解力や集中力の低下、情報検索の容易さが思考の浅さを招くといった懸念、対面交流の減少がコミュニケーション能力に影響するとの指摘がある。北欧やユネスコも教育DXに懐疑的な報告を出しており、スウェーデンでは学力低下や学習格差を背景に紙教材への回帰が進んでいる。ただし、PISAの成績低下の背景には、詰め込みから自由化への教育方針転換や移民の増加といった要素もあり、DX化をすべての原因とするのは無理がある。学力は学習時間に比例して育まれ、その成果は小1から中3までの9年間でようやく表れる。CBTは、学力把握や教材改善のための有効なツールであり、読み書きに困難を抱える子どもたちにとっては、眼鏡や補聴器に匹敵する支援となりうる。学力テストだけでなく、日々の授業の中でも積極的に活用していきたいものである。
また、CBT化により「項目反応理論(IRT)」を活用できる点も大きい。IRTでは単なる正答数ではなく、正解した問題の難易度に基づいて学力スコアを算出できる。これにより、これまで困難だった「その誤答は児童の学力不足か、それとも問題の難易度のせいか」といった分析が可能になる。さらに、問題の一部を非公開にして継続的に使用すれば、学力の経年変化の分析も行える。CBT導入のメリットはそれだけではない。試験日の分散実施や場所を選ばない受験が可能になり、不登校や病気療養中の児童生徒にも対応しやすくなる。また、問題用紙の保管や解答用紙の回収といった事務負担が軽減され、教員の業務負担も軽くなる。
一方、最近では教育のDX化に対する批判的な見方も増えている。デジタル教材の普及による読解力や集中力の低下、情報検索の容易さが思考の浅さを招くといった懸念、対面交流の減少がコミュニケーション能力に影響するとの指摘がある。北欧やユネスコも教育DXに懐疑的な報告を出しており、スウェーデンでは学力低下や学習格差を背景に紙教材への回帰が進んでいる。ただし、PISAの成績低下の背景には、詰め込みから自由化への教育方針転換や移民の増加といった要素もあり、DX化をすべての原因とするのは無理がある。学力は学習時間に比例して育まれ、その成果は小1から中3までの9年間でようやく表れる。CBTは、学力把握や教材改善のための有効なツールであり、読み書きに困難を抱える子どもたちにとっては、眼鏡や補聴器に匹敵する支援となりうる。学力テストだけでなく、日々の授業の中でも積極的に活用していきたいものである。
ETC障害 ― 2025年04月07日
4月6日未明、中日本高速道路は東京、神奈川、愛知など8都県にまたがる料金所でETCシステムの障害が発生したと発表した。影響は106か所に及び、約38時間にわたってETCが利用できない状態が続いた。7日には応急的な復旧が完了し、すべての料金所が再開されたという。混雑を緩和するため、一時的に精算を後回しにして通行を許可する対応がとられたが、通行料金は後日精算となり、利用者には公式サイト上での支払い案内がなされた。だが、これを「スムーズな対応」と受け取れる人は多くないだろう。障害の原因とされるのは、5日に実施されたETC深夜割引の見直しに伴うシステム改修作業だという。単なる“割引時間帯の変更”という、20年以上も運用されてきた制度におけるルールの一部修正で、システム全体が約2日間も機能不全に陥ったことには驚かされる。そもそもこの夜間割引は、2001年に導入された制度で、深夜帯の交通分散を目的としたものだった。対象時間は当初0時~4時、そこを走れば通行料が30%割引になる仕組みだ。今回の見直しでは、その時間帯を22時~5時へと拡大。しかし、これで果たして実効性はあるのか。というのも、割引時間を狙ってインターチェンジ付近の路肩などで不法駐車をして待機する長距離トラックの姿は以前から問題となっており、時間の前倒しでこの習慣がなくなるとは思えない。また、夜間の割引を最大限に活かすため、休憩も取らずに高速道路を走り続ける運送業者も少なくない。今回の改定により、割引時間が都合3時間延びたことで、安全面の懸念はむしろ増したのではないか。
そもそもETCは、時間と距離のデータを正確に記録できるシステムである。であれば、割引の条件に「適度な休憩」や「安全運転」を組み込むことも技術的には可能なはずだ。例えば、平均的な到達時間を超えた車両に対してのみ、深夜割引を適用するといった工夫も考えられる。今回のETC障害は、単なる技術的な不具合では済まされない。障害の最中にもかかわらず、「後日支払いを」という通知がなされる。遅延やトラブルの原因を作った運営側が、利用者に“迷惑料”どころか“請求”をするという構図には違和感がある。同日、ゆうちょ銀行の通信システムでも午前中に障害が発生し、送金に支障が出た。ETCにせよ金融ネットワークにせよ、今や社会インフラそのものであり、ひとたび止まれば全国規模で影響が出る。こうした状況下で、なぜ確実なバックアップ体制が整えられていないのか。高速道路会社もゆうちょ銀行も、もともとは道路公団や郵政公社といったお役所組織の流れをくむ会社だ。前例主義が根強く、危機管理や改革のスピードが鈍いのではと疑いたくもなる。システムは「人間が作ったものである以上、絶対はない」。そうはいっても、繰り返される不具合に、国民はいつまで“慣れ”を強いられなければならないのだろうか。今こそ、制度とシステムの両面で「安心して使える仕組み」への見直しが求められている。
そもそもETCは、時間と距離のデータを正確に記録できるシステムである。であれば、割引の条件に「適度な休憩」や「安全運転」を組み込むことも技術的には可能なはずだ。例えば、平均的な到達時間を超えた車両に対してのみ、深夜割引を適用するといった工夫も考えられる。今回のETC障害は、単なる技術的な不具合では済まされない。障害の最中にもかかわらず、「後日支払いを」という通知がなされる。遅延やトラブルの原因を作った運営側が、利用者に“迷惑料”どころか“請求”をするという構図には違和感がある。同日、ゆうちょ銀行の通信システムでも午前中に障害が発生し、送金に支障が出た。ETCにせよ金融ネットワークにせよ、今や社会インフラそのものであり、ひとたび止まれば全国規模で影響が出る。こうした状況下で、なぜ確実なバックアップ体制が整えられていないのか。高速道路会社もゆうちょ銀行も、もともとは道路公団や郵政公社といったお役所組織の流れをくむ会社だ。前例主義が根強く、危機管理や改革のスピードが鈍いのではと疑いたくもなる。システムは「人間が作ったものである以上、絶対はない」。そうはいっても、繰り返される不具合に、国民はいつまで“慣れ”を強いられなければならないのだろうか。今こそ、制度とシステムの両面で「安心して使える仕組み」への見直しが求められている。
BDの生産終了 ― 2025年03月27日
ブルーレイディスク(BD)市場は急速に縮小し、録画文化の終焉が迫っている。今年1月、ソニーグループがBDの生産終了を発表し、業界に大きな影響を与えた。背景には、動画配信サービスやクラウド保存の普及があり、手間のかかる光ディスクへの保存は敬遠される傾向にある。台湾のバーベイタムジャパンは生産継続を表明したものの、需要の減少は深刻で、BDやレコーダーの未来は不透明だ。録画機器の需要も減少しており、BDレコーダーの出荷台数はピーク時の15%程度まで落ち込んでいる。業界内ではさらなる撤退が懸念され、新製品の開発も抑制されている。一方で、動画配信では見られないコンテンツを保存したい「推し活」需要が一定の市場を維持しており、録画機器を重宝するユーザーも多い。BDやレコーダーが完全に消えるかは不明だが、「推し活」市場が最後の希望となっている。メーカーは現行製品の販売を継続しつつ、長期的な動向を注視する必要がある。録画文化の未来は、進化する消費者ニーズにどれだけ対応できるかにかかっている。光ディスク技術は、1980年代にアナログ映像・音声を記録するレーザーディスク(LD)から始まり進化を遂げてきた。1982年にはコンパクトディスク(CD)が登場し、音楽市場に革新をもたらした。その後、1995年にはDVDが映像記録媒体として普及し、4.7GBの容量を提供。2003年には高解像度映像に対応したブルーレイディスク(BD)が登場し、さらに大容量化が進んだ。
LDは昭和のカラオケスナックで使われ始め、当時はスナックのママが8トラックのカセットをガチャガチャと入れ替えていたが、ある日、大きな光ディスクを大事そうにプレーヤーに入れていたのを思い出す。映像が妙に艶めかしかったことが印象的だ。音楽CDの思い出といえば、MD(ミニディスク)に録音してお気に入りを作っていたが、再生汎用性の高いCD-Rに取って代わられ、MDはあっという間にお蔵入りした。平成に入るとMP3録音が主流となり、ディスクを持ち歩くこともなくなった。DVDは、レンタルビデオ店で映画を借りるのが流行した時代が最盛期だったが、これも10年ほどでネット配信に取って代わられた。パソコンはDVDやBDレコーダーが標準装備されているモデルを好んで購入していたが、最近はBDレコーダーを使う機会もなくなった。先日、隣人がBDを再生したいと言ってきたが、液晶テレビには留守録HDDしか接続されていなかった。しかし、プレイステーションがBD対応だったことを思い出し、試してみることに。作動音はするが映らない。原因はBDの裏表を逆に入れていたことだった。久しぶりに使うあまり、光ディスクの入れ方すら忘れていたのだ。光ディスクには、その変遷とともにたくさんの思い出が詰まっている。
LDは昭和のカラオケスナックで使われ始め、当時はスナックのママが8トラックのカセットをガチャガチャと入れ替えていたが、ある日、大きな光ディスクを大事そうにプレーヤーに入れていたのを思い出す。映像が妙に艶めかしかったことが印象的だ。音楽CDの思い出といえば、MD(ミニディスク)に録音してお気に入りを作っていたが、再生汎用性の高いCD-Rに取って代わられ、MDはあっという間にお蔵入りした。平成に入るとMP3録音が主流となり、ディスクを持ち歩くこともなくなった。DVDは、レンタルビデオ店で映画を借りるのが流行した時代が最盛期だったが、これも10年ほどでネット配信に取って代わられた。パソコンはDVDやBDレコーダーが標準装備されているモデルを好んで購入していたが、最近はBDレコーダーを使う機会もなくなった。先日、隣人がBDを再生したいと言ってきたが、液晶テレビには留守録HDDしか接続されていなかった。しかし、プレイステーションがBD対応だったことを思い出し、試してみることに。作動音はするが映らない。原因はBDの裏表を逆に入れていたことだった。久しぶりに使うあまり、光ディスクの入れ方すら忘れていたのだ。光ディスクには、その変遷とともにたくさんの思い出が詰まっている。
万博チケットの購入手順 ― 2025年03月15日
大阪・関西万博は混雑緩和を目的に予約制チケットを基本としていたが、前売り券の販売が目標の1,400万枚に届かず、3月12日時点で約820万枚と6割未満にとどまった。これを受け、開幕47日前に入場ゲート前で購入できる当日券の導入を決定。しかし、急な方針転換に「利用者目線の欠如」が指摘されている。当初の販売方式は、万博ID登録と入場日時予約を経てQRコードを取得する電子チケットが主流だったが、コンビニや旅行代理店での引き換えも可能だった。しかし、選択肢が多すぎて消費者の混乱を招き、前売り券購入のハードルが高くなった。また、前売り券のみの販売は、消費者に選択肢を与えない印象を与えた。さらに、混雑時に価格を上げ、閑散時に下げる「ダイナミックプライシング」の導入が有効だったとされる。券種も多すぎるため、3種類程度に絞る方が分かりやすかったと考えられる。また、万博の魅力が十分に伝わっておらず、事前予約の煩雑さが消費者の負担となった。実際、私も3カ月前にID登録をしたものの、いつどのパビリオンを選べばよいのか、混雑状況の見通しがつかず、未だにチケット購入に至っていない。ホームページの情報が少なく、広大な会場の回り方がイメージできない。AIを活用して調べても全容がつかめなかった。そのため、どの券種が自分に適しているのか判断できず、購入をためらっている。
先日、老人会の陶芸サークルの方々から「チケットをネットで購入できないので教えてほしい」と頼まれ付き合った。万博チケットの購入手順は公式サイトでまず万博IDを作成しなければならない。ネット予約に慣れている人には問題ないが、メールアドレスの入力経験すら少ない人には大仕事となる。仮登録後、本登録用のURLがメールで届くが、アドレスを打ち間違えると届かず、ここでつまずく人も多い。さらに、パスワード設定では「大文字・小文字・数字の組み合わせ」を求められるが、これがハードルとなり、正しいパスワードが作れず次の画面に進めない人もいる。ようやく登録しても、ログイン画面ではスマホの自動入力が使えず、パスワードの入力ミスが続くと一定時間ログインできなくなる。この登録段階で脱落する人も少なくない。やっとの思いで登録しチケットを購入しても次の手続きがある。来場日時を事前予約し、入場ゲートを選択。さらに、パビリオンやイベントは抽選制で、第1~5希望を選び、当選結果を確認する必要がある。抽選に外れた場合は、当日枠や予約不要エリアを利用する計画を立てなければならない。全ては混雑をできるだけ抑えようとする意図なのだが、利用者には伝わらない。登録に付き合って思ったのは、ネット予約に慣れていない人向けにはAI等の「リアルガイド」が必要だということだ。付き合った方にはお世話になったと恐縮され、お礼にビールまでいただいた。慣れたものには何でもないのだが、お礼をしなければと思うほど操作が困難に感じられたのだろう。万博の成功には、ホームページを含めた「利用者目線」の強化が欠かせないと痛感した。
先日、老人会の陶芸サークルの方々から「チケットをネットで購入できないので教えてほしい」と頼まれ付き合った。万博チケットの購入手順は公式サイトでまず万博IDを作成しなければならない。ネット予約に慣れている人には問題ないが、メールアドレスの入力経験すら少ない人には大仕事となる。仮登録後、本登録用のURLがメールで届くが、アドレスを打ち間違えると届かず、ここでつまずく人も多い。さらに、パスワード設定では「大文字・小文字・数字の組み合わせ」を求められるが、これがハードルとなり、正しいパスワードが作れず次の画面に進めない人もいる。ようやく登録しても、ログイン画面ではスマホの自動入力が使えず、パスワードの入力ミスが続くと一定時間ログインできなくなる。この登録段階で脱落する人も少なくない。やっとの思いで登録しチケットを購入しても次の手続きがある。来場日時を事前予約し、入場ゲートを選択。さらに、パビリオンやイベントは抽選制で、第1~5希望を選び、当選結果を確認する必要がある。抽選に外れた場合は、当日枠や予約不要エリアを利用する計画を立てなければならない。全ては混雑をできるだけ抑えようとする意図なのだが、利用者には伝わらない。登録に付き合って思ったのは、ネット予約に慣れていない人向けにはAI等の「リアルガイド」が必要だということだ。付き合った方にはお世話になったと恐縮され、お礼にビールまでいただいた。慣れたものには何でもないのだが、お礼をしなければと思うほど操作が困難に感じられたのだろう。万博の成功には、ホームページを含めた「利用者目線」の強化が欠かせないと痛感した。