指導に困惑と親に言う教員2024年06月17日

読み書き障害について親の会が開催するセミナーに出た。意欲がなく子どもの指導に困惑していると教員から言われたが親はどうすればいいのかという質問があった。なぜ学校の指導困難の方略を親に聞くのだろう。困っているのは確かに教員だが、一番困っているのは子どもだ。親が主観的に言うことなので文脈が分からないが、普通はこんな大雑把な聞き方はしない。具体例をあげてうまくいかないから困っているというならまだ答えようもあるが、漠然と「意欲がないから」どうしたらいいかというのは子どもの事例でなくても誰も答えが出せない。意欲のない理由を突き詰めないと答えは出ない。こういう漠然としたことを言う教員は、意欲のない理由を子供に聞いていない。そして意欲のないのはあんただろうと言いたくなる。

こうした学習意欲の状態を親に言えば伝えたつもりになっている教員が少なからずいる。意欲などと目に見えぬものを原因にしても指導を伝えたことにはならない。まずは、プロらしく原因はこれだと思うと告げて、指導の経過と結果を伝えてうまくいかないというならまだわかる。素人の親に学校でどうすればいいかなどと聞くのは、魚屋の親父が買い物客にこの魚はどう調理すれば良いかと聞いているようなものだ。そんな魚屋に客は寄り付かない。
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