ポール・ワトソン容疑者引き渡し ― 2024年08月15日

日本の調査捕鯨を妨害したとしてデンマーク自治領グリーンランドで拘束された反捕鯨団体「シー・シェパード(SS)」創設者ポール・ワトソン容疑者に関し、海上保安庁がデンマーク当局に身柄の引き渡しを請求した。SSは2005年頃から日本の調査捕鯨船への体当たりなどで妨害を繰り返し、2010年には酪酸入りの瓶を投げて船員を負傷させた事件も起こした。このため東京海上保安部が傷害と威力業務妨害の疑いでワトソン容疑者の逮捕状を取り、国際刑事警察機構(ICPO)が国際手配していた。ワトソン容疑者は7月21日にグリーンランドで船の給油中に拘束されたが、デンマーク司法省が引き渡しの判断を行う。しかし、反捕鯨感情の強い欧州諸国では引き渡しに反対する声もあり、フランスのマクロン大統領もデンマークに引き渡さないよう求めている。日本の調査捕鯨は国際捕鯨取締条約に基づく正当な活動で、SSの活動は米国ではテロ行為と判決している。相変わらず弱腰外交の日本政府はマクロン大統領の介入に声を上げる事すらできない。
ポール・ワトソン容疑者を庇う環境保護団体は、環境保護のためなら法を犯してもかまわないという。これは中共の毛沢東が言った「造反有理」と変わらない。謀反側や反乱者こそ正義を持っているとした「革命無罪」と並ぶ中共の文化大革命で紅衛兵が掲げた粛清のスローガンだ。反捕鯨と環境保護を同列に見る欧米と捕鯨国の主張には大きな隔たりがある。世界で捕鯨容認国は日本とノルウェー、アイスランドの3国だけだが、個体数が減少しないよう調査をして捕鯨をしている。反捕鯨派はクジラやイルカは知能の高い特別な動物でありこれを殺戮するのは反道徳的だという感情論なので両者の溝は埋まらない。こうした感情論を煽ってSSの捕鯨船へのテロ行為は繰り返されてきた。ここにはそれぞれの国の多様性は野蛮の名のもとに無視される。だからと言って法を犯してまでの人身被害を容認するのは筋が違う。マクロンを日本政府が批判しないのも、福井沿岸で人身事故を繰り返す噛みつきイルカの捕獲や駆除を行政が実施しないのも、こうした感情論に油を注ぐことを恐れるのだろうが、感情論で人命が軽視されてよい理由にはならない。
ポール・ワトソン容疑者を庇う環境保護団体は、環境保護のためなら法を犯してもかまわないという。これは中共の毛沢東が言った「造反有理」と変わらない。謀反側や反乱者こそ正義を持っているとした「革命無罪」と並ぶ中共の文化大革命で紅衛兵が掲げた粛清のスローガンだ。反捕鯨と環境保護を同列に見る欧米と捕鯨国の主張には大きな隔たりがある。世界で捕鯨容認国は日本とノルウェー、アイスランドの3国だけだが、個体数が減少しないよう調査をして捕鯨をしている。反捕鯨派はクジラやイルカは知能の高い特別な動物でありこれを殺戮するのは反道徳的だという感情論なので両者の溝は埋まらない。こうした感情論を煽ってSSの捕鯨船へのテロ行為は繰り返されてきた。ここにはそれぞれの国の多様性は野蛮の名のもとに無視される。だからと言って法を犯してまでの人身被害を容認するのは筋が違う。マクロンを日本政府が批判しないのも、福井沿岸で人身事故を繰り返す噛みつきイルカの捕獲や駆除を行政が実施しないのも、こうした感情論に油を注ぐことを恐れるのだろうが、感情論で人命が軽視されてよい理由にはならない。