スーパーコンピューター「京」2024年06月16日

プロジェクトX。スーパーコンピューター「京」の開発に挑んだエンジニアたちの物語。バブル崩壊後不況に陥った日本で、スパコン開発は失速。2006年、世界最速、1秒間に1京回の計算性能を目指す国家プロジェクトが始動。設計を担当した富士通の切り札となったのは、不器用に生きてきた歴戦の設計者と天才エンジニア達の話だ。巷には富士通の宣伝じゃないかと揶揄する向きもあるが、この価値のわからぬ人には何を話しても無駄だろう。スパコンは図体がでかくなるだけ電気消費が増し、つなげるCPUユニットが多くなる分だけユニット間のデータ流通の不具合がどこかで起きて接続速度が落ちる。速度の落ちた分だけCPUの速度を上げると電力消費も跳ね上がる。図体の巨大化とデータ伝達の流暢性、さらに電力の節約を同時に達成するのは至難の業というところまでは素人にもわかる。結果、高性能低消費電力のCPU開発とそのユニットを多層に接続する新技術のスパコンが完成した。

「2位じゃダメなんでしょうか?」2009年の民主党への政権交代直後「事業仕分け」において、参院議員の蓮舫氏が放ったスパコン開発費無駄使いのセリフは有名だ。実際にその後開発費も滞った。まだ誰もが開発していない技術開発に成功すればそこには莫大な利益が生まれる。後に、蓮舫氏は「世界一のスパコンをつくるというのは、日本の科学技術力の象徴として意義があったと思うが、莫大な予算を使ってつくる理由としては弱すぎる」と語っている。つまり、「世界一を取ることで国民に夢を与える」という役人の答弁が悪いというのだ。これは蓮舫氏の他者を悪者にするいつもの言い訳だ。彼女を擁護する説には、蓮舫氏は速度が1位じゃなくても、皆が使いやすいスパコン開発をと示唆したから、「京」も「富岳」もたくさんの研究者の成果を生み出したという。しかし、これは後出しじゃんけん論だ。世界一のスパコンでなければ特許は取れない。1番になることで日本の科学技術力を世界に知らしめ、ビジネスとして結果を出したという答えをプロジェクトXでは描いていた。

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