空母いぶきと沈黙の艦隊2024年02月09日

「空母いぶきGREAT GAME(12)」が1月末に発売された。ロシアとの戦争直前の緊迫感が恐ろしい。軍事としては筋を通した交渉術、政権としては先を見越した決断が大事だと教えてくれる。今のウクライナやパレスチナの問題も、世界大戦の火蓋が切られないようにする知恵が必要だ。どの国も戦禍を避けたい思いはある。結局は、引くに引けない状況まで相手国を追い込まない交渉と、隙を見せない軍事力が求められている。ミサイルが飛んでくる世になるとは思ってもみなかったが、かわぐちかいじは30年前から現実に起こりうる世界を早くから描いている。

同作家の「沈黙の艦隊」が昨秋映画化され、今日Amazonでシーズンものとして公開された。今回の公開は映画とほぼ変わりないが今後の進展が楽しみだ。核搭載原潜1機で独立国を宣言するという奇抜なストーリーだがこの作品は1988年作で35年も前の作品だが古さは全く感じない筋書きだ。いぶきは中国を相手にしていたのが以前はロシアを相手にしているだけの違いだ。むしろ共産党政権が崩壊したにもかかわらず、ロシアの脅威を指摘していたところは秀逸とも言える。また動画とキンドルが映し出されるディスプレーの前に座り続ける日が続きそうだ。
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