北朝鮮兵「捨て駒」扱い2024年12月28日

北朝鮮兵「捨て駒」
米国はウクライナ紛争に参戦している北朝鮮兵について、「捨て駒」扱いされているとの見解を示した。戦略広報調整官は、北朝鮮兵がロシア西部クルスク州で実戦に投入され、1週間で約1000人の死傷者が出たと韓国の推計を確認。北朝鮮兵はウクライナ軍拠点への人海戦術的な突撃を試みたが、甚大な犠牲を被っている。北朝鮮はロシアに数千人の兵士を派遣し、ゼレンスキー大統領は北朝鮮側の死傷者が3000人近いと推計している。韓国情報機関は、戦場への不慣れさや無人機攻撃への対応力不足が犠牲の原因と指摘。さらに、北朝鮮兵が洗脳されており、家族への報復を恐れて投降を拒むケースもあると報告。韓国軍は、北朝鮮がこの紛争で得た実戦経験を自国軍の近代化に活用しようとしているとの見方を示したという。近代兵器に人海戦術で向かうと聞くと、日露戦争での乃木将軍の旅順での二○三高地作戦を思い出す。

人海戦術での要塞総攻撃を三度繰り返しても、ロシアの旅順要塞を落とせなかった乃木は、主力の第1師団を二○三高地に突撃させた。せめてこの要塞だけでも取らなければ陸軍全体の士気にかかわったからだとも言われる。明治37(1904)年の晩秋から始まった二◯三高地の争奪戦は、熾烈を極めた。一時は日本軍の一部が山頂に達したものの、ロシア軍増援部隊の逆襲を受けて壊滅。以後、両軍は死傷も構わず次々と兵力を注ぎ込み、砲弾を撃ち込んだ。十日後、二◯三高地はついに落ち旅順港を見下ろす山頂には直ちに観測所が設置され、港内に停泊するロシア旅順艦隊を砲撃して全滅させる。この旅順奪還作戦を含む戦闘ではわずか10日で1万6938人もの死傷者を出した。日本軍は銃剣一つで機銃掃射の弾丸の雨の中を突撃したと言われる。日露戦争の日本兵とロシア傭兵の北朝鮮兵を比べるのは我がご先祖には申し訳ないが、近代戦略や最新兵器の何たるかを知らないまま、突撃させられる様は似たようなものだ。そして、どちらの戦闘も人命を虫けらのように扱う非道なロシアが仕掛けていることは100余年経っても変わらないということだ。
Bingサイト内検索