築50年のRC造の耐震性2024年01月14日

昨年町が実施した4連棟のテラスハウス住民への居住アンケートの報告と懇談会があった。構成世帯の1割ほどの参加があった。わが団地は町の中では最も高齢化が進んでいる地域でアンケートの6割以上が高齢者世帯からの回収だった。年金暮らしとなると資金力の面で現状維持の意見が多かった。対して勤労層はリフォームや建て替えのニーズがあるが、4棟の世帯主が同意して建て替えることには無理があるので、所有部分のリノベーションとなる。不安は築50年のRC造の今後の耐震性となる。懇談会では工務店から大地震があれば1階が潰れると言われたという発言もあった。このテラスハウスは1970年に作られている。1981年改定の「大地震でも倒壊しない」基準以前の建物は「中地震でも倒壊しないこと」と規定されているため、大地震により大きな被害を受ける恐れがあるので工務店の言質があながち間違いとは言い切れない。

RC造(Reinforced Concrete)、柱や梁、床・壁が鉄筋とコンクリートで構成されていて、鉄筋を組んだ型枠にコンクリートを流し込んで固めている。 引っ張る力に強い鉄筋と、圧縮に強いコンクリートのお互いを補強し合い強化されているので地震には強い建造物であることは変わらない。マンションのような構造物の場合は低階層が潰れてしまうことは考えられるが2階建てのテラスの1階がひしゃげるようなことは考えにくい。気にしなければならないのは土台の構造と地盤の固さだ。地震によって建造物が傾いたり、配管が外れてしまう可能性は高い。100年持つかもしれないというRC造だが、実際の耐久性は歴史的にはまだ確認できていない。あと50年後に向けた抜本的な行政の町全体のイノベーション計画がないかぎり朽ち果てていくことだけはわかっている。
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