京都アリーナ2024年12月10日

京都アリーナ
京都府は向日町競輪場跡の大型アリーナ整備計画を発表した。観客席は9000席以上、最大9300席(コンサート時)を設け、2028年10月の開業を予定している。事業は伊藤忠商事を代表とするグループが担当し、総事業費は348億円、地上5階建て、延べ床面積は約2万9700平方メートルとされる。アリーナはプロバスケットボールリーグ「Bプレミア」の参入基準4000人を満たし、京都ハンナリーズの本拠地を目指している。地元の市民グループは、交通対策や施設の詳細が不明であることから、計画の撤回と市民説明会の開催を求めて懇談を行った。署名7647人分が提出され、道路・交通対策やアリーナの高さ、敷地全体図の情報提供を要求したが、府の担当者は現時点での資料提供は困難と回答し、12月議会を経て示す意向を示した。同会は詳細な情報提供と住民説明会の開催を再度求めている。同会代表は住民説明会の開催が6月以降行われていないことを批判し、府に計画の撤回と再検討を求めている。確かに向日町周辺の道路事情は悪い。基幹道路は東端の国道171号線だけで町の中心部を貫く道路は2車線の細い西国街道だけで北行きはいつも渋滞している。その結果市内の交通量は抑制されるので車での移動には不便だが住民には静かで暮らしやすい環境ともいえる。

向日町競輪場は、2025年秋の国民スポーツ大会で自転車競技の会場として使われたあとに完全に解体され、ほかの競輪場で行われるレースの投票券の発売所は残されるという。これまで競輪では月に三日程度の昼開催で千人程度の入場数だったものが、プロバスケットでは平日でも4000人越えの観客がシーズン中は月7日程度のナイター開催に足を運ぶ。休日のイベントで1万人弱が来場するとすれば、周辺道路の拡幅などが同時に計画されるべきだろう。阪急東向日駅から徒歩だと上り坂を15分、JR向日町駅からだと20分かかる。競輪開催日には無料バスが運行していたが、各駅のバスターミナルが狭いし阪急の踏切もあり、大量運行は難しい。現在の駐車場は600台しか収容できず、道幅は広くないので試合時間が夕刻に特定されるバスケット試合では大混雑が予想される。せめて阪急線の高架化と駅前再開発を同時計画する総合開発計画が必要だ。70年前の道路状況のまま入れ物だけを新調してもうまくいくわけがない。

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