韓国大統領拘束執行中止2025年01月03日

韓国大統領拘束執行中止
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対する拘束令状執行が注目を集めている。尹氏は内乱首謀の容疑で捜査対象となり、公捜処の捜査員がソウル市内の大統領公邸で令状執行を試みた。しかし、大統領警護処が建物への立ち入りを拒否し、両者のにらみ合いが約5時間半続いた。公捜処は捜査員の安全を懸念して執行を中止し、尹氏の態度を批判した。一方、尹氏の弁護団は令状を違法と主張し、法的措置を示唆して徹底抗戦の姿勢を見せている。執行期限は6日までで、今後の対応が注目される。公邸周辺では支持者らが抗議デモを続け、警察が厳重警備を敷いているという。破れかぶれの戒厳令を出しても、それが正しいという勢力と大統領護衛側がこれまた何でもありの野党勢力と司法権力を跳ね返したという構図だ。

ただ、国民生活に不可避な予算執行を多数野党に何もかも阻止されたとしても、破れかぶれに大統領権限で戒厳令を発令するなどは民主国家にあって良いはずがない。潔く大統領を辞任するのが筋で、公邸に閉じ籠って司直の捜査を受け入れないというのでは、法治国家の体をなさない。対立する相手側にあれこれの疑惑や不満があるからと抵抗パフォーマンスを見せても、治安が乱れるだけで良いことは何もない。4年まえの米国議事堂でのトランプ支持者の暴動も同じようなものだった。民主主義は腕力による抗争を否定して投票行動で決着するのがルールだ。確かに、その投票システムに不正があったり、メディアに嘘が流布されたりすることはあるだろうが、地道にその穴を修正していくしかないのだ。尹大統領や与党勢力にしてみれば、北の工作が目に余るほど確認されたのかもしれないことは想像に難くないが、それでも表現の自由を守っているのは暴力を否定した民主主義だ。