日経平均が急騰! ― 2025年09月22日
日経平均がググッと上がった、というニュースを聞くと、「日本経済、ついに元気になったのか」と思う人もいるであろう。しかし、少し待つ必要がある。この株高は、実はカラクリが満載である。ここ数年、日本銀行はETF、株式市場に投資する金融商品を大量に買い入れてきた。株価が下がりすぎないように市場を支える「最後の砦」のような存在である。「なぜ中央銀行が株を買うのか」と疑問に思う人もいるであろう。しかし理由は単純である。政府が財政支出を絞り、民間企業も投資に尻込みする状況においては、金融政策だけでは経済を回すことができなかったのである。なぜそうなったのか。日本政府は長年、プライマリーバランス(PB)黒字化――すなわち「借金を増やさない目標」にこだわってきた。公共投資や教育・研究開発への支出は抑制され、民間企業は将来需要が見えず、設備投資も賃上げも控えるしかなかった。つまり、「政府が出さない → 民間も動かない」という負の連鎖が続いたのである。日銀はこの状況に痺れを切らし、「株価を上げれば国民の資産も増えるであろう」とETF買いに踏み切ったのである。
しかし問題はここからである。日銀が一度買ったETFは簡単に売ることができない。もし売却したり国債の引き受けを止めたりすれば、市場はパニックとなる。「国が手を引く」と敏感に反応して株価は急落しかねないのである。したがって、ETF問題は日銀の単独責任ではなく、財政出動を抑えすぎた政府の長年の政策の帰結である。さらに覚えておくべきは、「国債=借金」という常識はもはや通用しない点である。日本は自国通貨建てで国債を発行でき、日銀が最終的に支える仕組みを持つ。国債を増やすことは、国民の資産を増やすことでもある。しかしPB政策に縛られて財政支出を抑えた結果、国民の資産や経済の活力が削られてきたのである。
結局、株高のニュースは一見明るい話に見えるが、その裏には「政府が出さない → 日銀が穴埋め → 市場は日銀次第」という歪みが隠れている。株価だけを見て喜ぶことは早計である。市場の本当の健康は、政府が財政を活用し、民間が安心して投資できる環境に戻ることにかかっている。自民党総裁選挙で政界は賑わっているが、景気のいいことを口にする者は多いものの、PB政策が日本経済のボトルネックであると明言する候補者は一人もいない。株価の上昇に浮かれる前に、まず目を向けるべきは経済の構造的な問題である。
しかし問題はここからである。日銀が一度買ったETFは簡単に売ることができない。もし売却したり国債の引き受けを止めたりすれば、市場はパニックとなる。「国が手を引く」と敏感に反応して株価は急落しかねないのである。したがって、ETF問題は日銀の単独責任ではなく、財政出動を抑えすぎた政府の長年の政策の帰結である。さらに覚えておくべきは、「国債=借金」という常識はもはや通用しない点である。日本は自国通貨建てで国債を発行でき、日銀が最終的に支える仕組みを持つ。国債を増やすことは、国民の資産を増やすことでもある。しかしPB政策に縛られて財政支出を抑えた結果、国民の資産や経済の活力が削られてきたのである。
結局、株高のニュースは一見明るい話に見えるが、その裏には「政府が出さない → 日銀が穴埋め → 市場は日銀次第」という歪みが隠れている。株価だけを見て喜ぶことは早計である。市場の本当の健康は、政府が財政を活用し、民間が安心して投資できる環境に戻ることにかかっている。自民党総裁選挙で政界は賑わっているが、景気のいいことを口にする者は多いものの、PB政策が日本経済のボトルネックであると明言する候補者は一人もいない。株価の上昇に浮かれる前に、まず目を向けるべきは経済の構造的な問題である。